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イチロー選手の言っていた「関節や腱は鍛えられない」って本当?

こんにちは、フィジカルトレーナーとして活動しています、片井忠です。

今回はテレビ朝日系の番組「報道ステーション」でおこなわれたイチロー選手と元日ハムの稲葉篤紀氏の対談のなかで発言された

「筋肉は鍛えられるけど、それを支える関節や腱(けん)は鍛えられない」

という発言について、これは本当なのか解説していきたいと思います。

「関節や腱は鍛えられない」って本当?

まず、関節と腱は別のものなので、

  • 関節は鍛えられない
  • 腱は鍛えられない

それぞれについてお話ししてきます。

関節は鍛えられる?

まず「関節は鍛えられない」についてですが、これはYESでもありますし、NOでもあります。

膝関節を例に関節の構造を見ますと、まず関節を大きく包む「関節包」という組織があり、次に関節のクッションとなる「滑液」を包む「滑膜」、そして骨同士がこすれる部分を保護する「関節軟骨」というようになっているのがわかります。(下図:参照)


↑出典:関節軟骨と半月板と滑液のしくみ|膝の痛み教室

一言で「関節」といってもこのように多くのパーツがありますが、ウエイトトレーニングなどの「筋トレ」ではこの「関節軟骨」の部分を大きくすることはできないため、この点で「関節は鍛えられない」と言われると「YES」ということになりますね。

しかし、「筋トレ」をおこない、関節の周りの筋肉を強化しておくことで、関節軟骨の消耗の原因となる、加齢や激しい運動から関節軟骨を守ることは可能です。

高齢の方の膝を見ると、外に傾いているように見えますが、あれは「変形性ひざ関節症」と言う、加齢による筋力不足で関節軟骨に負担がかかり、磨り減ってしまうことが原因なのです。

ケガ予防の観点から「関節は鍛えられない=関節全体の機能を保つことができない」と言われると「YES」ということになります。

スポーツ選手がトレーニングをする目的は「関節軟骨」を大きくすることではなく、パフォーマンスの向上やケガの予防ですよね?

そう考えると「関節は鍛えられないからトレーニングをしない!」というのはむしろマイナスではないでしょうか?

腱は鍛えられる?


↑出典:第3章「筋肉・腱・靱帯の知識」

次に腱についてですが、実は腱は筋肉を鍛えることで断裂しにくくなる(切れにくくなる)ことがわかっています。

腱は骨と筋肉と繋いでいるものなのですが、筋肉が太くなり、引っ張られる力が強くなることで、腱もそれに合わせるように強く、切れにくくなっていくのです。

また、骨と骨を繋ぐ「靭帯(じんたい)」もウエイトトレーニングで周辺の筋肉を強化する際に強くなっていくことがわかっているため、イチロー選手の言う「腱」が靭帯のことを指していたとしても、「腱は鍛えられない」と言われると「NO」と答えることになります。

有名選手の発言でも「本当か?」と調べてみよう

イチロー選手のように結果を残している選手の発言だと、すぐに信じてしまいそうになりますが、一度「本当か?」と思って調べてみることも大切です。

イチロー選手の発言から、「関節や腱は鍛えられないからウエイトトレーニングはやめておいた方がいいのでは?」と思っていた方は、安心してトレーニングに打ち込んでほしいと思います。

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