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イチローの伝説の一打に学ぶ「自分のメンタルの弱さ」を知る大切さ【WBC2009決勝】

※今回の記事はこの質問を元に作成しています。

イチロー選手のメンタルの強さは生まれつき?

01_リードをとるイチロー

イチローは世界で活躍することができました。大きい舞台で結果を残せる選手は生まれつきメンタルが強くて普通の人よりも緊張しないのでしょうか?

それとも自分の気持ちのコントロールが上手なのでしょうか?

緊張しないのではなく、気持ちのコントロールが上手

02_野球のインパクトの瞬間

「大きい舞台で結果を残せる選手は生まれつきメンタルが強くて、普通の人よりも緊張しないのか?」

気になる話題ですよね。早速ですが、私なりにこの問題について考えていきたいと思います。

まず結論からズバリ言うと、大きい舞台で結果を残せる選手は「気持ちのコントロールが上手」なのだと思います。

それが「生まれつき」か?といわれると必ずしもそうとは限らないですし、そこはあまり問題ではありません。そして、私は「メンタルが強い=緊張しない」ではなく「メンタルが強い=気持ちのコントロールが上手」と考えます。

なぜこのような回答になるか、メンタルトレーニングの基本的な考え方に沿って解説しましょう。

スポーツの場面で高いパフォーマンスを出すための「逆U字理論」

まず「メンタルが強い=気持ちのコントロールが上手」ということについて。こちらを図をご覧ください。

03_逆U字理論の説明図

これは逆U字理論と言って、スポーツ心理学ではおなじみの図です。

簡単に解説すると、高いパフォーマンスを発揮するには、緊張しすぎてもダメだし、しなさ過ぎてもダメだということです。

緊張というものはある程度しておかないと身体が動きません。例えば、寝起きで試合に出てもいい動きなんてできませんよね。

メンタルが強いということはこの横軸の緊張・興奮を最適なところにコントロールできるということです。

生まれつきメンタルが強い選手はいるのか?

あまり問題ではないと言った「生まれつき」という部分について、気になる方もいらっしゃると思いますので解説していきましょう。

まず、「生まれつきメンタルが強い選手」という言葉、質問文の内容から、この「生まれつき」という言葉のニュアンスを考えると「特別なことは何もせずいつも通りできてしまう」というようなイメージを、私は受けます。

「イチローのような偉大な選手はそうなのではないか?」という考えが少なからずあるようにも思います。

はたしてイチロー選手は、大舞台でも「特別なことは何もせずいつも通りできてしまう選手」なのでしょうか?

ひとつ事例を紹介しながら私なりに解説していきます。

2009年WBC決勝でのエピソード

04_笑顔のイチロー

皆さんも鮮明に記憶しているであろう2009年のWBC。イチローはこの大会の決勝戦で決勝タイムリーを打っていますよね。

大会後のTVのインタビューでイチローはこの打席に入るときの心境をこう語っていました。以下は実際のイチロー選手の発話です。

「来たかと。ここで打ったら、えらいことだなと。ここで打ったら、えらいことや。打たなかったら、もっとえらいことやと。で、そういう思いがよぎるときっていうのは、結果はあんまりでないですよね。まぁ言ったら雑念が色々入ってきてるわけですから、でもそれがよぎってしまったので、もうどうしょうもない。これ消すこともできないんですよ。・・・中略・・・めちゃくちゃ怖いですよ!もう、俺オフ日本に帰れないなみたいな。なんかいろんなそういうネガティブなことを想像しましたよ。」

こういった心境になってイチロー選手は、頭の中で一つのことをしたそうです。それは実況中継のように今の自分の状況を実況したそうです。

その理由は「余裕なんかないから、少しでも楽しくしないとやってられなかった」だそうです。どうやらいつも通りできていたようではありませんね。

それどころか、とてもプレッシャーがかかっており、ネガティブな想像までしていたみたいですね。私たちと何も変わりません。

しかし、イチロー選手はプレッシャーを感じるなか見事に「自分の気持ちをコントロール」することができました。その理由として私はイチロー選手の発話のある部分に注目しました。

「でもそれがよぎってしまったので、もうどうしょうもない。これ消すこともできないんですよ。」

この発話はいったい何を表しているのでしょうか?

私は、過去のイチロー選手の経験を表しているのだと思います。

イチロー選手は過去に似たような場面を経験しており、こういったプレッシャーやネガティブ思考が自分には消せないということを知っていたのです。

だから対処できた。

セルフトークを活用していた

この対処法は、スポーツメンタルトレーニングでよく紹介されている「セルフトーク」という技法に似ています。つまり、イチロー選手はこれまでの経験によって得た自分の技術を使い、「気持ちをコントロール」したのです

スポーツメンタルトレーニングにおいて、「気持ちをコントロールする」ということは「能力」というよりも「技術、スキル」と考えます。

つまり、学習すればだれでも伸びるということですね。

同じ数学の勉強をしていても理解の速さにはある程度差が出てきてしまうことはあるでしょうが、頑張れば誰でもある程度は習得できますよね、(細かく言うとその理解する力も訓練で伸ばすことができると僕は考えていますが.....

それと同じことです、「生まれつき」という言葉にあまり意味がないといったのは、このためです。

本当に何の努力もせずに、どんな時でもいつも通りのプレーができる「生まれつきメンタルの強い選手」、その存在を完全に否定することは私にはできませんが。イチロー選手はどうやらそうではなかったみたいですね。

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