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運動と同じ効果!?スポーツ選手のための「イメージトレーニング」入門【メンタルトレーニングNo.10】

こんにちは、スポーツメンタルトレーニング指導士の河津です。

前回は集中力について、必要な能力や、具体的なトレーニング方法などをお伝えしました。

▼前回のおさらい

リラックスして集中を高めることができるようになったら、次はイメージのトレーニングにステップアップするのが、メンタルトレーニングのセオリーです。

早速イメージトレーニングを始めたいところですが、その前にイメージトレーニングの効果を知っておきましょう。

運動をイメージすると、脳も筋肉も活動する

イメージを使うことの効果について、イメージと脳の関係から解説しましょう。

これまでの研究から、何かしらの運動をイメージすると、脳の運動野や体制感覚野といわれる領域が活動することが明らかになっています。

それも、指の運動をイメージした場合は指と関連する領域が、足の運動をイメージした場合は足と関連する領域が活動することが分かっています。

またそれと同時に、イメージに関連する部位の「筋肉にも放電が起きる」こともわかっています。
つまり、一見ただ座っているように見える人でも、運動をイメージしている人は実際に運動しているときと同じように、脳と筋肉が反応しているのです。

ある研究では、イメージしたときは実際に運動したときと比べて、脳の活動量は3割程度だとされています。しかし、イメージの能力をトレーニングすることで、この割合が増える可能性もあるといわれています。

このように、運動をイメージすることの効果は、生理学的な観点からも明らかになってきています。

イメージするだけで体が反応するということは、実際に体を動かして練習ができないときでも、練習の効果が得られるようになるということです。
これってすごいことですよね。イメージ能力を鍛えることが楽しみになってきませんか?

イメージを用いる場面とその目的

スポーツ選手がイメージを使う場面は、大きく分けてふたつあります。ひとつは練習のとき、もうひとつは試合のときです。

練習のときのイメージ

練習でイメージをする場合、その目的は主に「技の習得」です。

たとえば、サッカーのインサイドキック(主にパスなどに使われる蹴り方。足の内側にボールを当てる)を練習するとき、実際に蹴る前に、理想的な脚の振り方や軸足を置く位置などをイメージしてから蹴るという風にイメージトレーニングを活用します。

この方法によって、理想的なイメージと実際のキックとのズレを修正しながら、技を磨いていくことができます。

試合でのイメージ

試合でイメージをする場合、その目的は主に「自信の向上」「不安の減少」「緊張状態のコントロール」などです。試合直前に緊張しないように、いつも通りプレーしている自分をイメージして落ち着かせたりすることがこれにあたります。

イメージの種類

ここまで「イメージを使う場面」についてお伝えしてきましたが、イメージはその「描き方」によっても大きくふたつの種類に区別することができます。

ひとつは、運動をしている自分を客観視する「外的イメージ」です。テレビに映った自分を見るように、自分を第三者の目線からイメージするものです。

もうひとつは、運動している自分を主観的に想起する「内的イメージ」です。相手の動きやボールの動きを自分の目で見るよう、または自分の筋肉の感覚を感じるようなイメージのことです。

効果的にイメージトレーニングをするときには、この2つをうまく組み合わせて使うことが重要になってきます。

外的イメージと内的イメージを使い分ける

たとえば、ダンスなどで新しいステップを練習するとします。まずはうまい人のお手本を見て、外的イメージを作ります。それから指導者の指摘などで動きを矯正しながら練習して、自分自身がうまくいったと思うときの感覚を内的イメージにします。

あとは内的イメージと外的イメージをすり合わせながら、ステップが完成するまで試行錯誤していきます。

いかがでしたか? 今回はイメージトレーニングを始めるにあたって、その効果と知っておいてほしい理論を紹介しました。次回は実際のトレーニング法を学んでいきましょう。

▼続きはこちら

<参考文献>

最新スポーツ心理学―その軌跡と展望―(大修館書店、2004年、日本スポーツ心理学会 編)
スポーツメンタルトレーニング教本(大修館書店、2002年、日本スポーツ心理学会 編)
勝ちにいく スポーツ心理学(山海堂、2000年、高畑好秀 著)