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専門家が解説する「加圧トレーニング」の正しい効果とメリット

皆様こんにちは、千葉県を中心にトレーナー活動をしている大塚と申します。

これまで、東京大学医学部附属病院22世紀医療センター加圧トレーニング・虚血循環生理学講座にて特任研究員を務め、現在はJWI-PSTトレーナー・日本健康運動指導士会千葉県支部理事・Ken’sNaritaJuniorTennisProjectフィジカルトレーナーとして活動しています。

昨今は類似商品も出てきている加圧トレーニングですが、正しい情報を知っていますか?

インターネットで出回る情報は信じることのできるものもあれば、専門家から見ると疑わしいものもあります。

そこで今回は加圧トレーニングについて、5つのトピックに分けて解説していきます。これを機に正しい加圧トレーニングを知ってみてください

スポーツ選手のための加圧トレーニング・目次

  • 加圧トレーニングとは?
  • 加圧トレーニングのメリット
  • 加圧トレーニングを取り入れることが有効になる場合
  • 加圧トレーニングの弱点
  • 加圧トレーニングを取り入れる際の注意点

加圧トレーニングとは?

加圧トレーニングとは、読んで字のごとく「圧を加えた」状態で行う筋力トレーニングのことです。

腕・脚の付け根に専用のベルトを使って、それぞれに合った適切な圧で締め付けた状態でトレーニングします。

ここで間違えないでもらいたいのが、ベルトを使う理由は「血を止める」ためではなく「血流の制限」をするためです。

よく、「加圧トレーニングって血を止めてトレーニングするヤツでしょ?」と言われますが、「適切な圧力で血流を制限して行うトレーニング」が正しいのです。

血管には動脈と静脈がありますが、加圧トレーニングは専用ベルトで静脈を適切に制限して、ベルトより先の部分の環境を一時的に悪くさせることで、脳をだましてホルモンなどの内分泌系を活性化させます。

加圧トレーニングの効果

最近の加圧トレーニング学会では、加圧トレーニングにより筋肉内の一酸化窒素(NO)の濃度が高まり血管が拡張することが、以下の5大効果に強く影響していると言われています。
 
* 1.ダイエット効果
* 2.血行促進
* 3.回復力アップ
* 4.筋力アップ
* 5.若返り・美肌

加圧トレーニングのメリット

加圧トレーニングのメリットは、①低負荷・②短時間・③短期間でおこなえることが言われています。

また、スポーツの現場で活用されているのが④効果転移(クロストランスファー)です。

①低負荷

通常のトレーニングで筋力をアップさせたい時には、ギリギリ10回出来るくらいの負荷でおこなうのが一般的ですが、加圧トレーニングではその負荷の30%程でおこないます。

扱う負荷が軽いので、関節への負担が最小限に抑えられ、手術後のリハビリや高齢者のトレーニングに応用されています

②短時間

通常、トレーニングではセット間の休憩(インターバル)は30秒~3分ほどですが、加圧トレーニングでは上半身は15秒・下半身では30秒の休憩がベストと言われています。

また、ひとつの部位に対して2〜3種目のトレーニングを実施することが多くありますが、加圧トレーニングでは1種目で十分な効果が得られます

③短期間

負荷が軽いので筋肉痛が起こりにくく、アスリートに対する実例報告では「1日2回朝と夜に加圧トレーニングを2週間行ったところ、通常3ヶ月トレーニングを実施した時と同等の筋力アップが出来た」という報告があります。

④効果転移

トレーニングによる筋力増強効果が、トレーニングをおこなっていない他の筋に転移することを効果転移と言います。これが、加圧トレーニングでは確認されている事例が多数あります。

例えば、バッティング練習直後に加圧トレーニングをおこないます。すると、バッティング動作で使った筋肉に加圧トレーニングの筋力増強効果がプラスされます

基礎筋力を養う期間では、ビッグ3(ベンチプレス・スクワット・デットリフト)後に加圧トレーニングを使っているトレーナーも多いです。

加圧トレーニングを取り入れることが有効になる場合

現在、加圧トレーニングは、関節や心臓に負担をかけずに、筋力を高めていきたいといったスポーツ選手の方に有効であると考えます。

また、健康のために運動したいが時間が限られるという方にも、短時間で運動効果がある加圧トレーニングは有効です。

加圧トレーニングの弱点

マンツーマンでおこなわなければならないのが弱点ではないでしょうか?

指導を依頼される際、「友達や夫婦で一緒に加圧トレーニングしたい」「自分で加圧トレーニングしたい」と言われますが、指導者は止血になっていないか?正しい動作でトレーニング出来ているか?顔色は問題ないか?などを常に確認しながらトレーニング指導をしているので、複数への指導は難しいのが現状です。

指導者のもとでの加圧トレーニングに慣れてきた場合、加圧トレーニング専用ベルトの購入が可能です。(自分専用で他人には使ってはいけません)

購入の際は、指導者から購入セミナーを受けて、着用方法やトレーニング方法・注意点などを学んで頂く必要があります。

また、指導者が扱う器具よりも圧力が低くなりますが、加圧専用ウェア「KAATS」という商品もあります。

この商品は使い勝手が良く、犬の散歩をする時に使っているお客様もいて、効果を実感されています。野球専用の「ベースボールKAATS」はバットの素振りをする時、バイク用KAATSは自転車競技をしている方がトレーニングする時にと、目的や競技にあわせた専用モデルも存在します

加圧トレーニングを取り入れる際の注意点

血流制限のトレーニング方法なので、水分補給は必ずおこなう必要があります。

血液中の水分が不足すると、全身の血液濃度が上がり脳への酸素供給が低下して気分が悪くなってしまうことがあるためです。

また、安全におこなうために、加圧トレーニングは上半身10分以内・下半身20分以内と決められています

「加圧トレーニング」を語った類似品が出回っていますが、様々なデータをもとに研究を重ねた加圧トレーニング専用ベルトを用いてトレーニングするのが安全かつ効果的です。

時間やお金を無駄にしないためにも、加圧トレーニングについての知識は勿論、身体の構造やトレーニングについての知識・経験を持っている指導者(AFAA-PFT・JATI-ATI・健康運動指導士・理学療法士などの有資格者)からトレーニングを受けるのをオススメします。

自己流トレーニングは要注意

いかがでしょうか?どんなトレーニングでも専門家のもとでおこなうことが重要ですが、加圧トレーニングは血流を制限するという特性上、自己流でおこなうのは非常に危険なものでもあります

アスリートの方も、健康目的の方も、今回の記事を参考に自分の目的と照らし合わせて、加圧トレーニングを上手に取り入れてみてください。