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ジュニアスポーツ選手はいつから競技特化すべきか?

競技を特化するのはいつから?

こんにちは、ジュニアユースを対象にした育成やフィジカルトレーニング、運動学習などをテーマにした講演活動や、強化育成システムの研究活動をしている「小俣よしのぶ」です。

以前こちらの記事で、低年齢での競技特化は不適切であるという話をしました。

こちらの記事は多方面から反響がありましえたが、その後は「ではどのようにして競技特化や開始時期を見極めればいいか」というご質問を受けるようになりました。

今回は、この疑問に対する参考となる話をします。

始める時期で大きく差は生まれない

まず、低年齢時(小学校低学年)からひとつのスポーツに絞った場合と複数スポーツをやった場合とでは、その後のスポーツ選手としての育成については特段、問題や優劣などはないことが、さまざまな研究や事例で言われています。

はっきり言うと、「低年齢時の競技特化と競技非特化には差がない」、ということになります。

基礎運動能力が大切

このような結果の背景は選手の成長特性と成長度合い、運動学習状況、育成環境など、さまざまな要因による影響があると考えられます。

低年齢時から競技特化するにせよ、非特化で終えるにせよ、いずれの場合も基礎となる運動能力の習得は、以降のスポーツ活動を有意義にするために必須条件ではあります。

言い換えると、基礎運動能力が充分に備わっていれば、若年層でも競技特化はあり得るということです。

競技特化の年齢

始める時期で選手としての育成に大きな差は生まれないこと。
特化するには基礎運動能力が大切であるということ。

このふたつを前提にして、競技特化開始の年齢について話を進めます。

まず競技ピーク年齢による特化開始年齢です。これはその競技のトップレベル選手層の平均年齢や、トップパフォーマンス構築年齢(自己ベスト記録などを樹立する年齢)から逆算をするといいかと思います。

例えば球技の場合、旧東独やキューバなどの優れた選抜育成システムを持った国では、25歳ぐらい(前後数年の差はある)をピークあるいは適性年齢と見ています。

そこから約10年を引くとだいたい13歳歳から15歳ぐらい、中学校ぐらいからになります。この「25歳」と「10年」の根拠は、彼らの経験則とデータの積み重ねによるものです。これに関しては専門的であるため深く触れません。

ただし、この年齢と期間は、個人の成長特性や運動学習能力によって個別的に変動します。また女子は男子よりも数年成長が進行するため2、3年早くなると考えたほうがいいでしょう。

▼参考記事

競技の特性による違い

競技の特性もあります。アクロバティックな競技、例えば器械体操、フィギュアスケートなどは幼少期から取り組む方がいいとされています。

この理由は恐怖心が低いためです。

子どもは未知の経験に対して躊躇しません。大人から見たら危険なことでもやろうとします。

例えば、この高さから飛び降りたら怪我をするだろうな…これをやると痛いだろう…などの通念や経験がありません。

さらに身体が小さく軽いため軽業の習得に有利でもあります。これは日本の女子フィギュアスケートのジュニア選手を見ていただければお分かりかと思います。

日本の競技スポーツ環境の特性

次に日本の競技スポーツ環境の特性です。ご存知のとおり、日本での競技スポーツ参加は学校の部活動が中心です。

多くの競技において高校の部活動が競技活動のひとつの区切りになりますので、高校卒業を機に、本格的な競技活動を辞める選手が多いでしょう。

そうするとピーク年齢が17歳(高校3年生)になってしまい、競技特化年齢も小学校就学前に引き下げられます。

強豪高校にスカウトされるためには中学校段階での高い競技成績が求められ、さらに中学校段階で高い競技成績を出すためには小学校での競技レベルが必要になり、そのためには幼少期からの競技経験が有利になります。

このようにどんどん競技開始年齢が下がります。

子どもの成長特性をしっかりと見極める

このように競技特化年齢の判断基準はさまざまです。しかし、何度も述べている通り基礎的運動能力が備わっていることが絶対条件です。

さらに最も大事なのは子どもの成長特性を見極めることです。

早熟傾向なのか晩熟傾向なのか......。早熟傾向であれば、暦年齢よりも数年先行させて特化も可能ですし、晩熟傾向であれば数年遅らせることも考えられます。

成長特性を見極めるのは専門的知識と経験が必要ですが、現在、成長度合いと競技適性を手軽に確認できるスマホアプリを開発中です。近々、ご紹介が可能かと思います。


↑開発中のアプリのイメージ

焦って専門特化しない

競技の専門特化年齢は条件や環境により異なります。「○○ちゃん家が始めたからじゃあ、うちも…」といった周りと合わせる教育や、親の勝手な趣味、過大な期待などによって決めるべきではありません。

スポーツを通して子どもの健全な発育発達を願うのであれば、慎重に判断することをお勧めします。