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最高の状態で試合する。「緊張」に打ち勝つために、指導者ができること。

こんにちは、スポーツメンタル上級指導士の石井です。

大きな舞台での試合はどんな選手でも少なからず緊張してしまうもの。緊張してしまい、本来の実力を発揮できないほどもったいないことはありません。

指導者の方にありがちなのは、緊張への対処は選手自身の問題であって、自分にできることはないと思ってしまうことです。

指導者の方からも、緊張をしている選手を見分け、緊張をコントロールするように手伝うことで、より試合で実力を発揮できる可能性が高くなり、試合でも勝つ可能性を飛躍的に高めることが可能です。

今回は緊張している際に出る変化を見分け、指導者ができることを解説していきます。普段から選手たちをしっかり観察して対処してあげてください。

表情や態度の変化

選手の緊張の表れとして、最も大きくわかりやすい変化は、いつもと違う表情や態度になることです。

無表情や、ひきつった表情になってしまったり、いつもと違って妙にテンションが高くなったり、逆にネガティヴになったりします。顔や表情だけでなく、体も硬直したり震えたりといつもと違う状態になります。

また細かいところでは、いつもよりも会話の数が増えたり減ったり、目線がいつもよりも下向きになったりなど、選手としての経験もある指導者の方なら身に覚えのある方もいるでしょう。

体温、心拍数、呼吸数

体温や心拍数、呼吸数にも変化が見られます。

私が選手をサポートする際、陸上競技やアーチェリーなど個人競技では選手自身で心拍数を確認して、緊張の度合いを確かめてもらっています。

心拍数は、自分自身で緊張度を確認するためのひとつの指標となります。心拍数を活用するためには、普段から普通のときや調子の良いとき、悪いとき、緊張をしているときなどの心拍数を確認して記録しておく必要があります。

この心拍数の確認は表情や態度に緊張がでない選手に有効な方法です。

余裕があれば、体温や呼吸数なども毎日記録し、試合前は自分で調子のいいときの体温や心拍数、呼吸数にあわせることで、身体の状態からメンタルを整える術を教えることも大切です。

コルチゾール(ストレスホルモン)検査

これは一般ではなかなか手軽にできるものではないですが、呼吸や心拍数にもあまり変化が見られない選手にも有効な手段です。

ストレスを感じたときに分泌されるコルチゾールというホルモンの濃度を計測するのですが、表情や態度、心拍数や呼吸数に変化のない選手も、通常では考えられない数値が出る場合があります。結果としてこの選手はよい成績を修めることができませんでした。

現在も唾液で検査できるなど、従来に比べれば簡単になったコルチゾール検査ですが、あと数年もすれば、一般で安価にできるようになるかもしれません。その場合は呼吸や心拍数と同じように選手の精神状態を確認する手段として役立つでしょう。 

緊張をほぐす方法

選手の緊張状態を見分けたら、次はその緊張をほぐすように動きます。具体的な方法をいくつか紹介していきましょう。

チームのルーティーンをつくる

ラグビーで話題になりました、「ルーティーン」が効果的です。

ルーティーン(プレ・パフォーマンス・ルーティーン:Pre-performance routines)とは、最高のパフォーマンスを発揮させるために、意識を動作に集中させ、同じ動作を繰り返すことで最高のパフォーマンスができる動作のリズムをつくることです。

つまり、練習の状況と違う要素である、観衆の声援や期待に意識が行きプレシャーを感じることを防ぎ、ルーティーンの動作に意識を集中することで、緊張せずにプレーに集中することです。

キックやサーブなど、ひとつのプレーだけに効果があるものとお思いかもしれませんが、試合全体など大きな枠でも有効な手法です。試合前のルーティーンの例として、気軽に取り組めるものに「散歩」があります。

試合前におすすめするのは散歩です。

試合前のルーティーンとして散歩がおすすめできる理由はいくつかあります。

まず環境に左右されにくく、ほとんどの試合会場でできるという点。そして試合前に緊張して心拍数が上がった場合、散歩をすることで心拍数を下げて、落ち着かせることができます。

また、散歩の歩くペースに応じて、心拍数や呼吸数の調整が可能です。ウォーミングアップの前に、プラス思考の楽しい会話をしながら散歩をするとより効果的です。

音楽の力を借りる

さらに音楽を使うことも効果的です。

音楽のリズムで呼吸数が変わり、早く試合がしたいという気持ちを作ることもできます。

また、ゆっくりとした音楽を使うとリラックスできますし、早いリズムの音楽を聴くと気持ちが盛り上がってきます。

弓道やアーチェリーなどのリラックスしなければならない競技ではゆっくりとした音楽を使い、ラグビー・ボクシングなどの激しいスポーツでは早いリズムの音楽を使うなど、競技の特性によって使い分けることも可能です。

上を向いて深呼吸させる

試合中であれば、上を向いて深呼吸をさせると緊張をほぐすことができます。

上を向くことにより、沢山の空気を取り入れることができ、しっかり深呼吸ができます。

また、笑顔もとても重要です。調子がよいときやいいプレーをしたときは選手はいい笑顔になるはずです。まずは笑顔を先に作ることで、笑顔が出た状況と同じ心理状態を作るようにしてください。
 

口ぐせを変える

これはすぐにできるテクニックではなく、長期間で変えていくものです。

調子が悪いときは、マイナスの意味を持つ言葉を使っていると思います。つまり、ネガティブな言葉で暗示をかけてしまっているのです。

言葉や会話はイメージや考え方、行動や動作に影響を与えます。ポジティブな言葉・会話をする習慣を身に付けて、プラス思考でプレーをして欲しいと思います。私は高校生のチームは、重要視しているポイントです。

選手の変化に気づく指導者であれ

全国選抜で優勝したチームの選手(メンタル係り)は、「上を向く、笑顔、深呼吸」が重要と話をしてくれました。(※メンタル係りとは、私がサポートしているチームに、メンタル面を強化する役割を作ってもらっています。その選手を中心として、メンタルの強化をおこないます。)

選手の変化に早く気がつき、何か対処をして最高のプレーで試合をしてもらいたいと思います。