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【プロスポーツ選手を株式化】スポーツビジネスの止まらぬ進化

2013年の情報になるが、アメリカのファンテックス・ホールディングス(Fantex Holdings)という証券会社が、プロスポーツ選手の株の売買を開始した。

この動きについて賛と否の両論あると思うが、スポーツ選手にとって新しい資金集めの機会ができたということに関して、前向きに捉えられる部分が多い。

プロスポーツ選手の株の売買とは?

まずは「株式の仕組み」について理解することが必要だ。

株式とは、「株式会社の所有権を証券にして、分割したもの」だ。

会社をつくるときにお金が必要になった場合

たとえば自分が会社をつくるとき、お金が必要になったとしよう。会社をつくるのにまずは100万円が必要な状態だとする。

その場合、まず会社で株式を発行する(株式という紙切れがあることをイメージしてもらえばいい)。

株式を1,000枚発行したとすると、100万円÷1,000枚だから、1枚あたりが1,000円ということになる。

そして自分の会社の将来性をアピールし、発行した1株1,000円の株式を買ってくれるひとを探し、見つかれば目標の100万円を集めることができる、ということだ。もちろん買ってくれる人は1人だけでも1,000人でもいい。

そして会社の株式を買ってくれたひとを「株主」とよび、会社の所有者の1人となる。

株式を買った人(株主)のメリット

そして株式を買った人(株主)はというと、その会社がうまくいったときに見返りをもらうことができる。

詳しく説明するとかなり複雑になるためシンプルに説明すると、見返りには3種類ある。

①会社の業績に応じてに配当金をもらう
②その会社の株式を欲しがっている人に、自分が買った時よりも高く売って儲けを得る
③優待制度が利用できる(例えばマクドナルドならば割引券がもらえたりする)

まとめると、今後の大きな成長に期待して会社の株式を買い、実際にその会社の業績が上がった時にその見返りをもらうという仕組みだ。

スポーツ選手の株式化とは

スポーツ選手の株式化とは、上記の仕組みを利用したものだ。
スポーツ選手の実績や将来性を評価し、その評価をお金に換算し株式化して株主を募集する。

メジャーリーグの選手第1号として、エンゼルス・ヒーニーが自身の価値を株式化し、一般購買を受け付けたことが2015年にニュースとなった。

米国の投資会社「ファンテックス」が、エンゼルスのアンドリュー・ヒーニー投手(24)の選手としての価値を株式化し、一般売買の対象とすると発表しました。

同社は一昨年、アメリカンフットボールNFLの選手の価値(選手として得られる収入=年俸、スポンサー収入など)の10%を、1株10ドル×100万株=1000万ドル(約12億円)で売り出し、これまでにNFL6選手の価値を株式化してきました。

米大リーグ(MLB)では第1号となるヒーニーの場合、今後の収入の10%を所有できる権利を売り出し、その対価として334万ドル(約4億円)を得ました。

出典:【小林至教授のスポーツ経営学講義】エンゼルス・ヒーニーがMLB第1号に “スポーツ選手の株式化”売る方買う方どちらが得か

スポーツに対してさまざまな捉え方がある中で、このビジネスが日本でも導入され発展するには時間がかかるかもしれないが、スポーツ選手の新たな資金集めの方法として参考にすべき点は多い。

スポーツ選手のリスク

大きな資金を手に入れられる可能性があることは大きな魅力だが、その反面成績がおもわしくない場合は、株主から強烈なバッシングを受ける可能性があるだろう。

また、これはリスクとはいえないかもしれないが、将来受け取る報酬額から株主に還元していくため、出資による資金調達が結果あまりおいしくなかった......となる可能性もある。

株主側のリスク

これは会社の倒産と同じで、スポーツ選手が怪我をして成績が一気に落ちたり、または復帰できなくなったときに出資して得た株式がただの紙切れになってしまう場合もある。

その選手の過去の状況や日頃の練習態度、トレーニングやケアの取り組みに関して入念にチェックすることが大事になりそうだ。

今後への期待

このビジネスが世界中で普及していくためには様々な課題があるだろう。

各協会や各団体との交渉、スポーツ選手の金融リテラシーの問題など、あげればキリがないと思うが、こういう新たな取り組みを前向きにとらえていくことがスポーツの発展に必要。

日本のタンス貯金を投資へと動かすという意味でも、身近なスポーツ選手への投資は、会社への投資よりもわかりやすいものになるのではないだろうか?(もちろん投資へのリテラシーを高めることも同時進行で)

スポーツとして、そしてビジネスとして今後も注目していきたい出来事だ。