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スポーツ選手が糖質制限を取り入れるための「本当の知識」


↑糖質制限とは?

こんにちは、パーソナルトレーナー兼、管理栄養士として活動している吉村です。

最近は落ちついてきましたが、一時期「糖質制限」という食事方法が話題になりました。すぐに結果が出るということで人気になった糖質制限ですが、スポーツをするアスリートにおすすめできる方法なのでしょうか?

今回はスポーツ選手に向けて「糖質制限とは何か?」「メリットやデメリット」などについて解説したいと思います。

糖質制限とは?


↑糖質を含む食べ物を制限

一昨年あたりから急激に流行り始めた糖質制限ですが、これは読んで字のごとく、「糖質」を多く含んでいる食べ物をカット(制限)して摂取エネルギーを抑えることです。主に減量やダイエットを目的として行っている方が多いかと思います。

次に制限する「糖質」についてみていきましょう。

「糖質」とはなに?(どんな食べ物?)

糖質とはたんぱく質・脂質と並び三大栄養素と言われる重要な栄養素です。、1gに対して4kcalのエネルギーを持ちます。

よく"糖質=炭水化物"と勘違いされることが多いのですが、炭水化物はエネルギーになる糖質と、エネルギーにならない食物繊維に分けられます。


↑糖質は炭水化物のなかの一部

糖質を多く含む食べ物としては、米・パン・麺類・とうもろこしなどの穀類さつま芋・じゃがいもなどのいも類バナナやリンゴなどの果物、そして砂糖が多く使用されているような菓子類などがあります。

糖質制限のメリットとデメリット

糖質制限にも、もちろんメリットとデメリットが存在します。

厚生労働省が推奨している日本人の食事摂取基準では、1日の糖質の摂取量として1日の総摂取エネルギーの50~65%を糖質から摂取することが望ましいとしています。
これは糖質が人体にとって最もエネルギー効率の良い栄養素で、身体を動かすためにも、脳を使うためにも多くをエネルギーを糖質から生み出すことに依存しているからです。

また、主食である米やパン、麺類などを1日3食食べれば、必然的に糖質の摂取量はこの数字になってきます。


↑3食米やパンを食べるとこのくらいの数字になる

糖質制限をした場合、エネルギー源の半分以上を占めていたものが無くなるので、一気に摂取エネルギーは下がります。そうすると、消費エネルギーを下回るため体重が減りやすくなり、減量としての効果もあります。

また、糖質は主食に多く含まれているので、「これは食べてはダメ」とわかりやすく、手軽に実践できることがメリットです。

しかし、デメリットとして、過度な糖質制限がエネルギー不足を引き起こし、身体・脳疲労、怪我のリスク、体力低下、リバウンドなどのリスクを高めてしまうことがあります。

脂質から摂取したエネルギーは糖質から摂取したエネルギーの代わりになるか?

身体を動かすためのエネルギーはATP(アデノシン三リン酸)という形になりますが、このATPは食事からエネルギー源である糖質・脂質を摂取することで得られます。ATPは前段階としてグリコーゲンという形で体内にエネルギー源として溜め込まれます。

糖質の体内貯蔵量は筋グリコーゲンとして約400g、肝グリコーゲンとして約100g、血糖として約10gであり、身体全体でのエネルギーとして約2,040kcal(400g + 100g + 10g = 510g × 4kcal )あります。

これが枯渇すると疲労感を感じてしまいます。


↑糖質でのエネルギーが枯渇すると疲労を感じる

一方で、脂質の体内貯蔵量は体重50kg、体脂肪率20%の方で72,000kcalと糖質と比べると非常に多いエネルギー源です。

これは2ヵ月程度の基礎代謝量と同等の量になり、運動時に体内貯蔵脂質が枯渇して疲労することはまず考えられません。このことから、日常生活や運動により疲労してしまう背景には、糖質の体内貯蔵の枯渇によるところが大きいのです。

ちなみに、肝グリコーゲンの減少度合は以下のようになります。

安静絶食時(寝ているとき)
0時間・・・100g/肝臓
4時間・・・70g
8時間・・・40g
24時間・・・10g

運動時
0分・・・100g/肝臓
30分・・・70g
60分・・・40g
120分・・・10g

見てお分かりのように、すぐ枯渇してしまいます。ですので、欠食(朝ご飯を食べないなど)をしてしまうとすぐに糖質の体内貯蔵が無くなってしまうため、疲れやすい身体になってしまいます。

活動量の多い方、スポーツ選手などは決して欠食はしたり、過度な糖質制限をしてはいけません。

取り入れる場合、どんな選手がどんな目的で取り入れるべきか?

糖質制限をせざるおえないスポーツとしては、減量をしなければいけない階級制のスポーツ(ボクシングや柔道、レスリングなど)や審美系のスポーツ(フィギアスケートや新体操、シンクロなど)になってきます。


↑階級性のスポーツや審美系のスポーツではありえる

しかし、過度な糖質制限をすることでエネルギー不足による様々なリスクを負うことになってしまいます。もちろん、パフォーマンスも低下してしまうため、試合直前まで続くような過度な食事制限といった無計画な減量は控えるべきです。

万が一糖質制限を取り入れるとすれば、総エネルギー摂取量の50%を下限値として、50%以下にならないように行うことが大切です。

減量を行う場合はきちんとした計画を立てて、試合の数ヵ月前から準備を始めましょう。

まとめ


↑取り入れるときは専門家に相談を

減量時には糖質制限をすると比較的簡単に体重を落とすことができますが、アスリートにとって糖質は貴重なエネルギー源です。糖質が不足すれば、それだけパフォーマンスの低下にも繋がりますし、ストレスなどの様々な負のリスクを負うことになります。

アスリートが糖質制限でウェイトコントロールをきちんとするには、選手自身の多くの情報が必要になります。糖質制限を行わなければいけない場合は、無計画かつ無知識で過度な糖質制限は決して行わず、一度お近くの専門家に相談をして、計画的にきちんとした知識を持ったうえで行いましょう。