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【Rock and Hammer】「The Big Fundamental (ザ・ビッグ・ファンダメンタル)」

▼前回のおさらい

変動の時

How are y’all?! (テキサス訛りで「皆さん元気ー?!」)

蒸し暑い日が続きますね〜。改めて日本の湿度の凄まじき高さを感じる今日この頃、ダイス・ヤマグチです。

テキサス州のサンアントニオの真夏は日中40度を超える日も多くありましたが、湿度は日本ほどではなかったのでもう少し快適だったような気がしてたまりません。街中にちょっと出ただけで、シャツがべっとりくる感じは嫌ですねぇ〜。

さて、あっという間に蒸し暑い夏に突入の日本ですが、今年のNBAオフシーズンもイベント盛りだくさんで、気づくとドラフトから夏のサマーリーグまで終了してしまいました。

このひと月で起きた出来事で僕が興味深いと思ったのは、まず「サラリーキャップ」の大幅値上げ

サラリーキャップについては連載の1回目「R&H vol.1」で簡単に触れましたが、昨シーズンひとチームが選手に支払える合計額のキャップは昨シーズンの$70,000,000($1=100円として70億円)だったのが来る2016-17シーズンでは$94,143,000(およそ94.1億円)に。25億円近く余計に使えるようになったということです......。一体どんな数字なんだか。

ちなみに下のグラフはこれまでのサラリーキャップの推移と今後の予測とのことです。来シーズンにまた大幅値上げで大台の100億円を突破するとの見方らしく、とんでもない金額になりますね。1000分の1でいいから分けて欲しい!(笑)


出典:NBA salary cap: Record numbers for 2016-17 | SI.com

そしてこのサラリーキャップの値上げがまた新たなイベントを引き起こしてくれました!それは大型フリーエージェント選手達の異動!!!

それぞれのチームが今まで以上にお金を使えるようになった事でまさか!と思うような”フランチャイズ・プレーヤー(チームの柱として長年にわたってプレーする選手)”の移籍が起きてしまいました。

シカゴ出身でMVPプレーヤーでもあるシカゴ・ブルズのデリック・ローズがニューヨーク・ニックスへ移籍をしたかと思えば、”ミスター・マイアミ”ことマイアミ・ヒートを牽引してきたドゥエイン・ウェイドが出身地のシカゴへ行くというドラマもありました。しかし、それ以上にビッグなサプライズはNBA屈指の得点能力を持ち、オクラホマシティ・サンダーの顔でもあった”KD”ことケビン・デュラントのゴールデンステイト・ウォリアーズへの移籍!

ここ7シーズンで4度得点王で2013-14シーズンのMVPであるKDが昨年の得点王で2014-16の2シーズン連続MVPのステフ・カリーと同じチームに入るというありえない事態が起きてしまったのです。今NBAのトップ5に入るであろう選手2人が同じチームに!しかもKDとしてはNBAファイナルをかけた西カンファレンス・ファイナルで死闘の末敗れた相手チームに移るという......。


出典:http://cdn2.newsok.biz/cache/r960-n_cc8058a27aec765e2cda7414dd5eb00e.jpg

この動きに対して、米国バスケットボール界の殿堂入りをし、バスケットボール解説者としてもそのストレートな発言が話題を集めるチャールズ・バークレーは「負けず嫌いな自分としては、自分のチームを負かしたチームに参加するという考えは理解できない。」とコメント

また、バスケットボールの神様の一人と言われ1980-90年代のNBA黄金時代を築いたラリーバードも「マジック・ジョンソンと一緒にプレーするなんて想像がつかない」とコメント。僕もいちバスケットボールファンとしては残念な気もしますが、それはKDが彼自身の意思に従った決断ということで尊重もしなくてはいけないなとも思います。

今後は”スーパーチーム(スーパースター勢揃いのチーム)”と化したゴールデンステイトと他のチームがどう戦っていくのかが見ものですね。ゴールデンステイトもKDが入ったことで金銭的理由から数人のロールプレイヤー(ロール=Role=役割。スターではないがチーム内で必要とされる役割を担っている選手)を手放すことにもなったのでそこがどう響くかも気になります。スターが揃っても勝てるという世界ではないんです。

このように世の中がKDの話で熱くなっていた最中、ある一人の選手がひっそりとバスケットボール界からの引退を発表しました。その選手とはサンアントニオ・スパーズのスーパースター、”The Big Fundamental(ザ・ビッグ・ファンダメンタル)”ことティム・ダンカンです。
今回R&Hでは本当はスパーズの成長株、クワイ・レナードの話をするはずでしたが、今話題にすべき人物はティムでしょう、ということで予定を変更して彼の話をさせて頂きます。

「The Big Fundamental (ザ・ビッグ・ファンダメンタル)」

このオフシーズン、サラリーキャップのことよりもKDのことよりも、何よりも僕が驚いたのはティムの引退発表でした。

40歳という年齢はいつ引退してもおかしくない歳。バスケットボール殿堂入りしている、もしくはすると言われている選手達の中でも10番目の年齢での引退です。それでも、まさか今彼が引退するなんて僕は思っていませんでした。「もしかしたらずーっとスパーズでプレーし続けるのではないか?」「そうに決まっている......」、くらいに僕の心の中では思っていたかもしれません。

サンアントニオ・スパーズを見てきた方々なら僕の気持ちをわかってくれるのではと思います。そのくらいティム・ダンカンと言う人はスパーズにとってなくてはならない存在で、サンアントニオという街の絶対的スターだったのです。

ではダンカン、という名前を聞いてピンとくる方はどのくらいいるでしょうか。

おー、そりゃぁ聞いたことあるよ、あのたけし軍団のやつだろ......て違いますからね、そこのおじさん。まず下のイメージを見て頂きたいと思います。


出典:http://www.city-data.com/forum/attachments/basketball/131923d1403679294-tim-duncan-vs-kobe-bryant-poll-nba-most-trophys.jpg

上からマイケル・ジョーダンティム・ダンカンコービー・ブライアントレブロン・ジェームズと並んだ写真です。お馴染みの名前の中になぜダンカンが?と思う人もいるかもしれません。トロフィーは左からNBAタイトル、ファイナルズMVP、シーズンMVPの順で並んでいます。

誰がよりすごいか?という比較は置いておいて、単純にこのイメージからティム・ダンカンという選手が他の世界的に有名なスーパースター選手達と肩を並べる存在ということが分かるかと思います。さらに言うと、彼はNBAの歴史上で26,000点、15,000リバウンド、3,000ブロック以上のキャリア記録を持つ2人のうちの1人で、キャリア勝利数1,000勝以上を挙げた3人のうちの1人。しかも一つのチームのみで1,000勝を挙げた選手は彼の他にはいないという事です(参考記事)。バスケットボール史上最高のパワーフォワードと多くの関係者が認めるほどでもあります。

そんなすごいキャリアがあったにもかかわらず、彼ほど影の薄い選手もそういないかもしれません。

僕が彼を始めて見たのは中学生の頃でした。1995年の夏に福岡でユニバーシアードという学生オリンピックの大会が開催され、当時ウェイク・フォレスト大学にいたティムはのちにNBAのスーパースターとなるアレン・アイバーソンらと共にアメリカ代表としてやってきていました。その当時からティムは注目を浴びる選手でしたが中学生の僕は彼のあまりに華のないプレーに落胆し、「全然面白くない」という印象を受けたのをはっきりと覚えています。

彼がNBAに入るとスパーズは現在の常勝チームへと変貌を遂げるのですが、彼の相変わらず華のないプレースタイルと、そんな彼を中心に強豪チームを次から次へと負かしていくスパーズが当時の僕は嫌いでたまりませんでした。

そんなスパーズに僕が雇ってもらえたのは2006-07シーズンにチームが優勝した直後でした。すでにティムは全盛期を過ぎ、若い頃に患った左膝の怪我の影響で以前のように動き回ることも難しくなって来ていたようでした。

スパーズでの最初の4年間、僕のメインの仕事は2軍チームであるオースティン・トロズでの選手のサポート。当時のトロズのヘッド・コーチはクイン・スナイダー。現在NBAのユタ・ジャズのヘッドコーチを務めていて非常に優秀なコーチでした。

そのクインはトロズのビッグマン(パワーフォワードやセンターをポジションとするサイズの大きい選手たち)に対して速攻でチームの先頭に立って走る事の重要性を叩きつけようとしていました。チームに走れるビッグマンがいることは相手にとって大きな脅威になると。ビッグマンが走る事で相手のディフェンスはいったんインサイドに寄らなくてはなりません。そうすることで周りがオープンになり、外からのシュートを決めやすくなり、その後の展開を作りやすくなるのです。


出典:http://images.clipartpanda.com/basketball-court-floor-clipart-Sport-Basketball-court-color-Template.png

ただし、これはそんなに簡単なことではありません。ビッグマンは大抵の場合ポジションの都合上定位置が他選手よりもゴールに近い位置にあります。

そこから反対のゴールに向かって走るということはほぼ端から端まで走らなくてはいけないという事で、ただでさえ体が大きく、動き回るのが大変な選手に速攻では走り負けるなという要求はなかなかに酷です。そして走ったからといって必ずしも自分にボールが渡り、得点に直接繋がるわけでもありません。つまり頑張った事がスポットライトを浴びれる結果に繋がらないことも多いので、トロズのビッグマンが走る事の重要性を理解するのには時間がかかりました。

トロズでの始めのシーズンが半ばを過ぎた頃、チームでスパーズの試合を観戦する機会をもらえた時のことです。2軍チームでの試合とは違い、スパーズのアリーナは熱気にあふれ全てが華やかに見えました。2軍の過酷さに少し疲れていた僕は最初その雰囲気にうっとりしながら試合を観ていたのですが、次第にスパーズの凄さに目を奪われ出しました。特にティムの懸命にコートの端から端まで走る姿には「あっ」とさせられました。

NBAで10年以上プレーし、スーパースター選手として絶対的な地位を築いているティムが、膝を痛めながらも真剣な表情で走る姿を見て僕は彼がなぜThe Big Fundamental(素晴らしく基礎のしっかりしたビッグマン((Big = ”大きい”と”すごい”の意味の両方が掛けられている)))と言われているのかがわかりました。実際に彼が走る事で周りの選手たちはより楽にプレーでき、そして自身が直接得点に関わらずとも”チーム”として得点を入れたことに心から喜ぶ彼を見て、真のスーパースターのあるべき姿を垣間見れた気がしました。


チームメイトの活躍を心から喜ぶティム。こっちまで嬉しくなってしまう。出典:NBA Rumors – San Antonio Spurs Waiting for Tim Duncan & Manu Ginobili Retirement Decision

その試合後トロズの本拠地であるオースティンに帰りながら、チームのビッグマン達は口々にティムの走る姿について語っていました。それ以降シーズンを通してトロズのビッグマンの練習、試合に対する姿勢も変わったのは言うまでもないかと思います。

本物のリーダー

連載の1回目「R&H vol.1」で書きましたが、スパーズはここ19シーズン(記事を書いた当時は18シーズン)連続でプレーオフを逃していません。そして、その19シーズンこそティムがスパーズに入団して今回引退に至るまでの期間なのです。

サンアントニオ・スパーズは現段階でNBA界最高の組織と言われ、ヘッドコーチのグレッグ・ポポビッチ(ポップ)とゼネラル・マネジャーのRC・ビュフォードは共にNBA屈指のHCとGMだと言われています。そんな2人に以前どうしてスパーズがここまで成功してこれたのか何をどう考えれば勝ち続けれるチームを作れるのか、と聞いたことがあります。

2人の答えは”ティミーがいるからだ。”でした。そして事あるごとに他のコーチ陣、スタッフ、誰もが同じようにティムの事を語っていました

確かに、最初の10年間スパーズが勝ったのはティムの圧倒的なパフォーマンスがあったからかもしれません。でも30歳を越えてから彼のパフォーマンスは下がり、彼のみではスパーズを勝たせ続けることはできなかったはず。となるとトニー・パーカーマヌ・ジノビリクワイ・レナードをはじめとした選手を連れてきたRCと選手が変わるたびに戦術を巧みに変えてきたポップの力はチームの成功に大きく関わっているわけで、”ティミーのおかげ”というのはただの謙遜だろうと当初僕は思っていました。

しかしそれもあながち嘘でないと、ティムを知るほど見えてきました。

チームとして”勝つ”ということを何よりも大切にしてきたティムは、多くのスーパースター選手達がやらなかったこと(やれなかったこと?)をしてきました。それは、

  • 変わっていくチームのスタイルにアジャストすること
  • チームのために給料を削減すること
  • 自分の失敗を認めること

でした。

19年間1チームでプレーする中ティムのチームメイトは頻繁に変わり、チームのスタイルも変わっていきました。入団して始めの数年、彼はベテランで当時チームの大黒柱であるスーパースター、デビッド・ロビンソンと”ツイン・タワー”としてインサイド中心のゲームを展開しました。


”ツイン・タワー”として2度の優勝を果たしたティムと”提督”デビッド・ロビンソン出典:http://blog.mysanantonio.com/spursnation/files/2012/02/tim-duncan-david-robinson.jpg

その後トニー・パーカー、マヌ・ジノビリという2人のガードがヨーロッパスタイルのバスケットボールを持ち込み、彼らとともに”ビッグ・スリー”と言われるように、チームのスタイルはティムの年齢とともにインサイド中心からガード中心のピック・アンド・ロールが主体となっていきました。


フランス人のトニー・パーカー、アルゼンチン人でイタリアでプレーをしたマヌ・ジノビリが新たなスタイルのバスケットボールを持ち込み、ティムは彼らと4度の優勝を遂げる。出典:Tim Duncan is a true champion and NBA's ultimate franchise player for his Spurs-first approach

”ビッグ・スリー”が全盛期を過ぎ、チームが徐々に衰え出したところでクワイ・レナードの加入。スパーズは彼を中心にチームの再建を図りました。ティムは無口でおとなしいクワイと必要に応じてコミュニケーションをとり、彼を中心選手にさせるためのトランジションをスムーズに行う役割までも担っていたと思えます。


ジョーク好きで”ドライ”なユーモアを持つティム。実は無口ながらクワイもジョークが好きで、ティムがクワイを笑わせるシーンはちょくちょく見かけることがあった。出典:http://ww3.hdnux.com/photos/36/02/66/7875986/15/920x1240.jpg

こうして移り変わるチーム状況にティムはアジャストし、チームの勝ちのためにどう貢献できるかということを優先していったのです。そしてこのように優秀な選手たちがティムと一緒のチームでプレーし続けれてきたのには彼自身が給料の削減を選んだという事が大きかったはずです。

ESPNによると2015-16シーズンのティムの給料は$5,250,000($1=¥100として5億2500万円)。その一方でコービー・ブライアントの給料は$25,000,000(25億円)。これはコービーが取りすぎというよりも(判断はお任せします)ティムがもらってなさすぎるのです。15年以上もNBAのトップ選手としてプレーしているのであればどんなに少なくとも10億円、大抵の場合20億近くもらったりするものです。

彼がいかにお金よりもチームの勝ちを優先させたかがわかります。そんなティムの影響か、お金以上にチームメイトとの結束とチームの勝利を優先する選手がスパーズには多かったと僕は感じています。

また、スーパースターでありながら、コーチからの指摘を受け入れるというのも周りの刺激になっていた様です。

どんな人であろうと失敗する時は失敗をする。それでも周りがチヤホヤしてくれる立場にいたり、自分が”できる”人間だという自負があると素直に他人に指摘されたことを受け入れられないものです。ましてや彼ほどの選手であればバスケットボールに対するプライドは誰よりも高いはず。

それにも関わらずティムはポップからの忠告、時には”怒鳴り”すらも素直に聞き入れ、「俺の失敗だった。すまない。」と自らの非を認めていました。しかもチームメイト全員が見ている前でそういう事が度々(と言っても他の選手ほど失敗はしません)起こるわけです。

「あれじゃー俺らも何も言い返せなくなっちゃうよ。」と同じくベテランであるトニー・パーカーやマヌ・ジノビリは言っていたものです。そのためにコーチ陣の戦略がチーム内に浸透しやすく、スパーズは状況に応じてプレースタイルを変えることが可能になったとも言えるのではないでしょうか。

ティミー

彼がどんな人間性の持ち主なのか、チームにとって、チームメイトにとってどんなリーダーなのか、彼の引退”集会”(Retiremt “Gathering”)でのポップの話をいくつかとって引用させてもらいます。(スパーズは公式な会見を開かず、ラフな形での”集会”という形をあえてとったとの事。そして肝心のティムは自身の引退集会に姿を現さず。これも彼”らしさ”の表れ。)

"I'm trying to wrap my head around why I'm standing here and he's not. And we all know why. It's not Tim Duncan. We've been saying it for 19 years and he really only cared about doing the best job he could basketball-wise and being who he was for his teammates and being somebody who loved his family. That's really who he is.
"So this is the furthest thing from his mind, so I figured I better come out and do this and somehow say goodbye to him, which is an impossibility for a lot of reasons.”
「私がティムの引退集会でこうして会見に答えているのに、何故彼がここにいないのかつい考え込んでしまうよね。でも何故かなんてみんなわかっている。自身の引退のために会見を開くなんて彼のやることではない。この19年間言っていることだ。彼はバスケットボールでベストを尽くすことのみに精力を尽くしてきた。そしてチームメイトのために彼らしくあること、家族を愛する1人の人間であることを大切にしてきたんだ。それがティム・ダンカンという人間だ。つまり会見で話すことなんて彼の気にすることではないということだ。だから最低限やるべき事として私がここに来て彼に対して”さようなら”と言うことにした。色んな意味でおかしいことかもしれないけれど。」
出典:Popovich transcript: Spurs coach calls Duncan 'the most real, consistent, true person'


“Impossible is Potential(不可能とは可能性).” ティムの写真とモハメド・アリの言葉からの引用文がプリントされたTシャツを着てティムの引退集会で記者に答えるポップ。出典:https://scontent.cdninstagram.com/t51.2885-15/e35/13741348_526626424210691_1057578892_n.jpg?ig_cache_key=MTI5NDEwMDgzNzk4MzcxODEzMQ%3D%3D.2

"Think about how many people have played with him, and all Tim Duncan has to do is raise one of those arms, right or left, and he puts it on their shoulder, and it's a warmth and a comfort they feel that allows them to become the best possible player they can be. We had a lot of players come through here and be successful and go on to other places just because Tim Duncan created that environment, so that whoever came through here, to be able to develop and create livings for their families, and we are all grateful to him.”
「どれだけの選手が彼とプレーしたか考えてみてほしい。ティムがあの長い両腕を上げ、チームメイトの肩に手をかける。その温かさと心地よさによってチームメイト達がどれだけ自信を持ってプレーできるようになったことか。本当に多くの選手がここでプレーし、成功し、そして他のチームに行っても活躍を続けていった。どれもティム・ダンカンが作り出した”環境”によるものだ。誰がここに来ようと皆成長し、彼らの家族のために生計を立てれるようになったんだ。私たちは彼に感謝してもしきれない。」
出典:Popovich transcript: Spurs coach calls Duncan 'the most real, consistent, true person'


チームメイトをこうしてハグするティムの姿を見られなくなるのは非常に寂しいもの。ハグされた側のみならずこの姿を見るチームメイトに安心感と自信をくれる。出典:Tim Duncan: 2014-15 Twyman-Stokes Teammate of the Year

"It's not a show of humility in any sense or form. People who grew up with me know me. I would not be standing here if it wasn't for Tim Duncan. I'd be in the Budweiser League someplace in America, fat and still trying to play basketball or coach basketball. But he's why I'm standing. He's made livings for hundreds of us, staff and coaches, over the years, and never said a word. Just came to work every day. Came early. Stayed late. Was there for every single person, from the top of the roster to the bottom of the roster because that's who he was, in all those respects.”
「謙虚さを示すためのショーだとかそんな類のもので話しているのではない。私の事を知っている人はわかるはずだ。ティム・ダンカンのためでなければ今日ここに私がこうして立ってはいない。おそらく今頃その辺の小さなバスケットボールリーグで太っちょのオヤジとしてバスケットボールをするか、コーチをするかそんなところだろう。でも彼がいたから私はここにいる。彼が我々何百人ものコーチやスタッフに生計を立てれるようにしてくれたんだ。何年も何年も、そして何も言わずに。毎日練習、試合のために足を運び、早くジムに現れ、遅くまでジムに残って。全てのチームメイトのため、中心選手だろうがそうでなかろうが、そんなこと一切気にせずにいつでも側にいてくれた。それがティム・ダンカンという人間なのだ。」
出典:Popovich transcript: Spurs coach calls Duncan 'the most real, consistent, true person'


チームが何かを必要とすればその包容力でアドバイスをし、チームを一つにまとめてしまう。誰も彼の一言一言を軽くとる人間はいない。 出典:Tim Duncan: 2014-15 Twyman-Stokes Teammate of the Year

"You don't see Timmy beating his chest as if he was the first human being to hug the basketball, as a lot of people do these days. He's not pointing to the sky. He's not glamming to the cameras. He just plays, and we've seen it for so long it's become almost mundane. But it's so special that is has to be remembered.”
「ティミーがバスケットボールをハグすることはあっても他の選手のように胸を叩いて勝ち誇るような仕草を見ることはない。天に向かって指を差し出したり、カメラに向かってポーズをとったりすることも。ただバスケットボールをプレーする。それだけだ。そしてその姿をあまりにも長く見てきたからもう義務化されたようなものだ。そんな普通の姿が特別なものであり、今後もずっと私たちの記憶に残るべきものなのだ。」
出典:Popovich transcript: Spurs coach calls Duncan 'the most real, consistent, true person'


毎試合見かけるティムのボールハグ。この時彼はいつも何を考えていたのか。当たり前の光景であったこの姿をもう見れることはない。出典:Tim After Time: Tim Duncan Q&A

“He is the most real, consistent, true person I have ever met in my life.”
「ティムは私が今まで会ってきた人の中で最も現実的で、不変で、”本当の”人間なんだ。」
出典:Popovich transcript: Spurs coach calls Duncan 'the most real, consistent, true person'


トニーの話を聞くティム。彼の目力は本当に強く、目を見られるだけで全てを見透かされる気がしてたまらない。チームメイトが困っている時、彼はその目で問題の本質を探っていたのかもしれない。出典:http://kgmi-am.sagacom.com/wp-content/blogs.dir/70/files/2014/05/WP-SpursTimDuncanTonyParker.jpg

長年ティムと共にスパーズを引っ張ってきたポップの言葉がティム・ダンカンの人間性を伝えるには一番ですね。本当は彼に接することで、もーっともーっと彼のヒトとしての素晴らしさがわかってもらえると思うのですが、現段階ではこれが精一杯、というところです。

THANK YOU

これでどれだけティム・ダンカンがサンアントニオ・スパーズにとって重要な存在だったか少しでもわかって頂けたでしょうか。ポップやRCの話によると今後ティムがスパーズに関わっていく可能性はゼロではないようです。おそらくコーチのような決められた立場ではなくティム自身が必要に応じ、彼のスタンスでスパーズに足を運び、仲間たちにアドバイスをし、コミュニケーションをとっていくのではないかと思われます。


試合中によく見られた”ビッグ・スリー”の仲良し風景。またどこかでこの3人がこうして語り合っている姿を見たいものだ。出典:http://img.bleacherreport.net/img/images/photos/002/904/514/498139d370b0dbcddb442887bcbcecd7_crop_north.jpg?w=630&h=420&q=75

最後は彼のキャリアを振り返った動画を見て締めくくりましょう。

ますます寂しくさせてくれる動画ですねぇ......。
もっともっと彼を見たかった!!!
もし興味のある方は彼の現役時代のプレー集なども探して見てくださいねー!!!”Tim Duncan Highlights”のキーワードで沢山動画が見つかるはずです!

THANK YOU TIMMY!!! WE WILL MISS YOU A LOT!!!!!!! (ティミーありがとう。本当に寂しくなるよ!)

では次回こそはMY MAN!であり、ティムに代わってスパーズを引っ張っていく事になるクワイ・レナードを取り上げたいと思います!!!

また次回もよろしくお願いします!