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【ウソとホントを見分けろ】ジョコビッチの取り入れた「グルテンフリー食」の効果


↑小麦などに含まれるグルテン

こんにちは、パーソナルトレーナー兼管理栄養士として活動している吉村です。

今回は男子プロテニス選手「ノバク・ジョコビッチ」選手が取り入れたことで話題になった「グルテンフリー食」について、管理栄養士の目線からメリットやデメリット、ダイエット効果について解説したいと思います。

グルテンとは?


↑グルテンとは?

「グルテンフリー」を理解するには、まず「グルテン」が何かを知らなければいけません。

グルテンとは、小麦に含まれているたんぱく質の主成分で、小麦のたんぱく質の80%を占めているものです。小麦だけではなく、大麦やライ麦などにも含まれている成分です。

グルテンの役割とは?

グルテンには食品に粘りを出す粘着性や、ゴムのように伸ばすことができる伸展性、口に入れた時や触ったときに感じる弾力性を与える働きがあります。

また、たんぱく質ですので、筋肉や皮膚などの材料になったり、身体や脳を動かすエネルギー源に変換(糖新生)されたりもします。

グルテンはどんな食べ物に含まれているか?


↑グルテンが含まれる食べ物

グルテンが含まれている食材は小麦粉で、小麦粉を原材料としているパンや麺、クッキーなどの食品にも含まれます。

また、小麦粉にグルテンが含まれていると言っても、小麦粉の種類によってもグルテンの含有量が異なってきます。

詳しく書くと、小麦粉にはグルテン含有量の多い強力粉、その次に多い中力粉、そして最もグルテン含有量の少ない薄力粉があります。このグルテン含有量の違いを利用して、様々な食品に対して使い分けをしています。

例えば、強力粉は食パンやロールパン、麺類などに利用され、中力粉はフランスパンや麺類、クラッカーなど、薄力粉はケーキや天ぷら、菓子類に利用されています。

グルテンフリーとはなにか?

ここからが本題です。

グルテンフリーとは、こういった小麦が使用されている食品を食べないようにすることです。日本の食文化は和食で元々小麦の使用量が少ないため、一昔前であれば多くの日本人が無意識に実践していました。しかし、飽食の時代と言われる現代では、小麦はなくてはならない食材のひとつになっています。

本当にグルテンはよくないのか?


↑本当にグルテンはよくないの?

グルテンフリーという言葉は、なぜできたのでしょうか?

実は、このグルテンフリーとは「セリアック病」という腸から栄養が吸収できなくなる病気の方や小麦アレルギーの方向けにできた言葉で競技パフォーマンスの向上のためにできたものではありません。

ジョコビッチ選手がこのグルテンフリー食で試合中に棄権に追い込まれる原因不明の症状が改善され、そこから世界ランキング上位選手にも勝てるようになったという話もあります。

しかし、これはあくまでもジョコビッチ選手の体内でグルテンに対するアレルギー反応が起きていたことが前提にあります。

気にしすぎると逆にパフォーマンス低下の可能性も

通常の方であれば、グルテンは全く問題になりません。パンや麺など小麦が使われている食品をたくさん食べている選手にも各競技の成績上位者は多くいます。

むしろ、セリアック病や小麦アレルギーを持っていない選手たちが今まで普通に食べていたパンや麺、菓子類などの食品を食べることを禁止されれば、身体のエネルギー源だけでなく、心のエネルギー源も失ってしまう可能性や摂取栄養素の偏りの可能性が出てきてしまい、競技パフォーマンスの低下に繋がるリスクが高まります。

ではダイエットの効果は?

グルテンは「グリアジン」と「グルテニン」と呼ばれるたんぱく質から形成されており、この内のグリアジンに食欲増進作用があることが知られています。

よく言われているのは、グルテンをカットすることでグリアジンによる食欲増進作用が起こりにくくなり、ダイエット効果があるということです。

つまり、グルテンフリー食にはダイエット効果があるということになりますね。

ダイエット効果はグルテンが原因ではない!?


↑グルテンそのものが原因ではない

しかし、このことについてよく勘違いされてしまうことがあります

グルテンを含む小麦のような食材は、パンや菓子類などに使用されています。このパンや菓子類などには依存性のある砂糖やカロリーの高い油なども大量に使用されています。

これらの食品を食べないようにしたり、和食や和菓子を中心とした食事に代えたりするだけでも充分ダイエットになります。

グルテンフリーにした分、食欲増進が起こりにくくなりダイエットになるというよりも、結果として日常生活で大量に摂取していた砂糖や炭水化物といった糖質、油などをカットすることになり、ダイエットができるということです。

言い換えれば、グルテンを食べていても余分に摂取していた糖質や油などをカットできればダイエットはできるということです。

逆に、グルテンフリー食を意識し過ぎて食生活が乱れると栄養に偏りがでてくるので、ダイエットも難しくなります。こういったダイエット効果があると言われる栄養素や食品に固執し過ぎないように注意が必要です。

まとめ


↑小麦を使っているパスタも本来は脂質の少ない良質な炭水化物

グルテンフリー食は、セリアック病や小麦アレルギーといった疾患を持っている選手には非常に効果的な食事です。

現に私も運動誘発性の小麦アレルギーを持っており、学生時代はグルテンフリー食をうまく活用して練習や試合に取り組んでいました。
しかし、このような疾患を持たない選手にとっては、ストレスや摂取栄養素の偏りなど競技パフォーマンスを低下させるリスクも高まるため、グルテンフリー食にする必要はありません。

印象や流行による偏った情報に流されず、正しい情報を見極めるようにしましょう。

【アイキャッチ画像】
Neale Cousland / Shutterstock.com