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【Rock and Hammer】 Be yourself(自分らしく)NBAで2年連続MVP「ステフ・カリー」から学べること

今ホットな2人

こんにちは、ダイス・ヤマグチです。

6月も終わりに近づいてますね。NBAファイナルも遂に幕を閉じました。”キング”レブロン・ジェームズ率いる「クリーブランドキャバリアーズ」がステフ・カリー率いる「ゴールデンステイトウォリアーズ」を土壇場の3連勝で優勝を勝ち取るという結幕!

アツいアツい、アツすぎる内容でした!!!

”アツい”と言えばやはり日本の夏......。ですが、Rock & Hammerで注目したい”アツい”選手といえば......、負けたとはいえこの2年連続NBAシーズンMVPの”the Chef Curry”ことゴールデンステイトのステファン・カリー。そして、そのカリーに次いで今年のMVP候補に挙がっていた”the Claw”こと「サンアントニオ・スパーズ」のクワイ・レナードです。そんなの当たり前の話ですよね。知らなかったなんて言わせません!

  • 「いやいや、ファイナルの結果からしてもNBAのスーパースターはレブロン・ジェームズでしょう。」
  • 「いや、引退からこそコービーは今こそアツい。オクラホマシティ・サンダーのデュラントだってウェストブルックだっているし!」 と思うそこのあなた。

ここで僕が彼ら二人が今”ホット”だと言うのにはMVP投票での1番、2番だったということに加えてもう一つ理由があります。次にリンクする二人のキャリア成績を見てみると気づくことがあります。


出典:Spurs didn’t figure out how to beat Curry and Warriors

ステフ・カリー・キャリアスタッツ

クワイ・レナード・キャリアスタッツ

あれ、”クワイ”・レナードじゃなくて”カワイ”・レナードってあるなぁともし思われたのであればそこは今回のポイントではありません(あえて言うなら”クワイ”の方が発音的に近いと僕は信じています!)。

シーズン平均得点(PPG)を見ると一番わかりやすいかと思うのですが、ルーキーシーズンからこの2015(~2016)シーズンにかけて二人とも数字が上がってきているのです(2011シーズン、カリーは怪我でシーズンの大半を欠場)。

さらに特筆すべきなのがリンクの「平均」・「合計」と書かれている欄をクリックしながら見て頂くと、二人ともシュート本数(FGA)が上がっているにも関わらずフィールドゴール%(FG%)、スリーポイント%(3P%)がほぼ同じくらい上がってきていることがわかると思います。

つまり、シュートを多く打ちながらも成功率は落とさないということ

NBA.comのスタッツをチェックすると、レギュラーシーズン中一試合平均で15本以上シュートを打っている選手(FGA>15)の中で、クワイとカリーはそれぞれ4位と6位。その中でビッグマン(パワーフォワードやセンター)を除くと2位と4位となります。

このように効率良くシュートを成功させるスター選手がいることで、今シーズンゴールデンステイト、サンアントニオともに記録的なチーム成績を残せたのだとも言えます(それぞれシーズン新記録の73勝、シーズンホーム最多勝40勝)。

ちなみに1位はレブロン・ジェームズ(クリーブランド)、3位はケビン・デュラント(オクラホマシティ)。どのくらい得点を入れたか、というのが注目されがちですが、いかに効率良くシュートを決めれるスター選手がいるかという所の方が優勝争いをするチームには必要なのだという事がわかりますね。

では、カリー、クワイともにどのようにして成長していったのでしょうか。まず今回はカリーに注目してみようと思います。

ステフ・カリーとは?


出典:Stephen Curry’s shot a thing of scientific beauty

ステフ・カリーがどのような選手なのか知らない人も日本には多くいると思います。スマホやSNSの普及で様々な動画が手に入る今、彼を知るにはもう動画が一番だと思います。まずは彼がどのような選手なのか、下の動画を見てみて下さい。

とにかく見ていて楽しい選手ですよね!

ボールハンドリング、パス、シュート技術が圧倒的に高すぎます。背の高さや身体能力の高さが求められるNBAの世界では、彼は特別身長も身体能力も高いわけではありません(ちなみにNBAの平均身長は200cm以上。カリーは192cm)。

にもかかわらずここ2年連続でMVPを受賞と、ベストの中のベストとして誰もが認める選手となっています。彼がそこまでの選手になった理由が次の動画にうまくまとめられています。

この動画の冒頭にある2015年MVPをもらった際のスピーチで彼は、以下のように語っています。

“Make sure you live in the moment and work your butt off every single day. I hope I inspire people all around the world to be themselves, be humble, and be grateful for all of blessings in your life.”
「今の一瞬一瞬を大切に、毎日全力を尽くすこと。(今回こうして僕がMVPをとる事で)世界中の人々に自分らしくあること、謙虚であること、そして人生で起こる出来事全てに感謝することの大切さに気づいてもらえれば嬉しいです。」

続いてかつてコービー・ブライアントのナイキ、スキルキャンプでコーチを務めた方が、当時学生だったカリーのエピソードを以下のように語っています。

当時全米の高校と大学から招待を受けた30人のシューティング・ガードの中でカリーは一番注目を浴びない存在だった。しかし私は”こいつは将来すごくなる”という印象を受けたんだ。
なぜか。
それは彼のwork habits(トレーニング習慣)が誰よりも突出していたから。キャンプでは2部練が3日間に行われる事になっていた。毎練習の30分前、選手の誰もがサンダルとヘッドフォンを身につけてリラックスしている中、カリーは本番さながらのスピードと動きでシュートを打っていた。練習が公式に始まり、他の選手がやっと動き出す頃に彼は150本ほどのシュートを打ち終えていた。練習ではコーチに教わる一つ一つのフットワークやシューティングを” 非常に注意深く(meticulously)”行い、”パーフェクトに”できなかったドリルはパーフェクトにできるまで何度も繰り返した。誰かが彼にそうしろと言ったのではない。彼自身の意思でそうしていたのだ。そして練習が終わるとフリースローを打ち始め、5本連続で”スウィッシュ(リングのどこにも当てずにスパッと入れること)”できるまでコートを立ち去らなかったんだ。5本連続のスウィッシュがどれだけ難しいことかみんなわかるかい???

そう、成功とは偶然で起きるものではない、自分で”選ぶ”ものなのだ(A success is not an accident. A success is a “choice”)。

ステフ・カリーは現在世界一のシューターだが、そうなれたのは彼が素晴らしい習慣を身につけるのだという選択肢を選んだから。”今日”の習慣が一歩ずつ着実に私たちの夢に近づけてくれるのだと言うことが彼を見ているとわかるよね。

カリーがどういう人間性の持ち主か、どの様にここまでの選手となったのかが伝わってきます。

特にMVPのスピーチでの”自分らしくあること”という言葉はまさに彼を象徴していると僕は思っています。カリーのお母さんがインタビューでどの様にして彼を育てたかを話している動画でも度々”彼らしさ”、”彼のやり方で”という言葉が出てきます。

バスケットボール選手として常に小さく、当たりに弱いと言われていた彼は、誰かを真似るのではなく、彼にしかできない彼のやり方で今のスタイルを築き、MVPとなったのです。

彼のMVPまでの道のり

カリーのこれまでの道のりは決して楽なものではありませんでした。前述したように高校時代まで彼は体格と運動能力を理由にそこまでの評価を受けることはなく、大学時代は全米でNo.1スコアラーと騒がれたもののNBAでは通用しないのではないかと疑うスカウトやコーチ陣は少なくなかったと思えます。

実際に2009年のドラフトで1巡目の7位という比較的上の順位で彼が指名された時には”大丈夫か?”というザワつきが僕の周りであった事も記憶に残っています。

NBA入団後カリーは周りの心配をよそに良い成績を残し、あっという間にゴールデンステイトのスター選手となりました。しかし2011-12シーズンには右足首の怪我のためほとんどの試合を欠場する事になりました。

当時のゴールデンステイトのヘッドアスレティック・トレーナーはスパーズの元アシスタントトレーナーだったので、カリーが抱えた足首の問題について結構な頻度で話を聞く機会がありました。コートに戻るたびに足首を捻っていた印象です(実際に何故かスパーズとの試合で捻ることが多かった)。スパーズ内でも彼の足首が完治するのだろうかと心配の声を挙げるスタッフもいました。


出典:Stephen Curry's ankle injury latest in long history of lower leg problems

数回の手術を乗り越え、翌2012-13シーズンではレギュラーシーズン82試合中78試合出場。

そのシュート力の高さから前年よりチームに加入したクレイ・トンプソンと共に”スプラッシュ・ブラザーズ”と呼ばれ、チームは2006-7シーズン以来のプレーオフ出場を果たします。西カンファレンスセミ・ファイナルではスパーズと当たり結果2勝4敗と敗れはしましたが、毎試合毎試合スパーズにとっては過酷な戦いでこんな試合が続いたらファイナルまで選手たちの身がもたないと彼らのポテンシャルを思い知ったシリーズでした。

実際スパーズのポイントガードのトニー・パーカーは「こんなにも走らせられる試合はないよ。彼らとの試合はキツくてたまらない。」とシリーズ中にも苦笑いで嘆いていたほどです。

それでもその時点でカリーがMVPになるとはほとんどの人が想像していなかったと思います。ベンチから試合を見ていてもカリーは良いシューターだがディフェンスが彼をぴったりと付いていれば彼を苦しませることができるという印象でした。

その印象が変わったのは昨2014-15シーズン。

先に挙げたハイライトを見ても、彼のシュート範囲とドリブル技術が圧倒的なレベルに達しているのがわかります。「こんな選手見たことがない。」というのが僕の率直な感想でした。そしてその年彼はMVPとなり、チームはNBAチャンピオンとなったのです。

目的意識を持つ

そのシュート力とドリブル技術を磨くためにカリーはどのような事をしてきたのか。次の動画を見てください。

この動画でカリーの試合前のウォームアップルーティーンがどのようなものか見ることができますね。これまで魅了されるウォームアップってあるのでしょうか。簡単な解説もされていますが、内容は、以下のものです。

2ボールドリブル

両手でボールに慣れる事を目的に。

1ボールドリブルから片手パス

ドリブルをついた直後に状況判断でパスを出せるように。

ゴーグルドリブル

様々なスピードで視界を遮るゴーグルを着用してドリブルをしながらもう片方の手で投げるテニスボールのキャッチ。ドリブルをしながら他の事に注意を向ける事に慣れる目的か。

ゴール近くでのシュート

利き手でない左手から。手を様々な違う角度から出してのシュート。実戦でディフェンスをかいくぐってシュートを打つ事をイメージ。

フリースローライン端からのシュート

利き手でない左手から。ドリブルからのフローターをイメージか。

3P間際でのシュート

キャッチ&シュート、オフ・ドリブルなど、5スポットでそれぞれ15本決めるまで。

センターサークルシュート

センターサークルからのシュート。これまではこういったシュートを遊びで行う選手はいたが、カリーは実戦で使うために行っている。

トンネルシュート

控え室に向かうトンネル手前からのシュート。ファンサービスかと思わせて、これもやはり実戦でいざという時に使えるように行っているとの話。反対側のコートで相手選手がウォームアップを行っているのでゴールから一番距離が取れるトンネル前を選んだと思われる。

一つ一つ”なぜ”そうするのか意味を持って練習に取り組んでいることがよくわかります。そしてほとんどのドリルは以前は誰もが”ただの遊び”として捉えかねないような内容です。でも彼は厳しいプロの世界で勝ち残ることを目標にこのようなドリルを楽しみながら、でも”真剣に”行ってきたんですね。

シュート、ドリブル、パスなど、彼の技術ばかり注目を浴びる彼ですが、今と昔の体つきを見るとウェイトトレーニングもしっかりとやっているのではないかと思われます。自分自身を理解して、強みを伸ばし、弱みを無くす。彼らしく、彼のやり方で。アスリートでなくとも一人の人間として彼から学べる事がたくさんありますね。

では動画だらけの締めはやはり彼のここまでの軌跡が見れる動画で締めくくりましょう!

次回はMY MAN!!!! 僕が大好きなクワイ・レナードについて書かせ頂きます。どうぞお楽しみに!!!!!