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体幹トレーニングは本当に必要?子どもの頃から取り入れるとひとつの危険性も

こんにちは、チームや個人のトレーニング指導をおこなっているトレーナーの内藤康です。

最近ちまたで流行っている「体幹トレーニング」、みなさんはやっていますか?
今回は体幹トレーニングが本当に必要なのかについて考えていきます。

子どもの体幹トレーニングが必要なのか?


↑子どもに体幹トレーニングは必要?

結論からいうと、必要です。

ただ個人的には、体幹を固める体幹トレーニングの前に、関節の可動域を確保してあげる方が優先度が高いと考えています。まずは身体を柔らかく、しなやかにしてから体幹を鍛えよう、ということですね。

まずは関節の「安定性」「可動性」について説明しましょう。
関節は、骨と骨をつなぐ連結部分です。

関節は役割によって3つに分類できます。

  • ①安定性が必要な関節
  • ②可動性が必要な関節
  • ③安定性・可動性の両方必要な関節 この3つです。 それぞれの役割を理解したトレーニングが必要になってきます。

「安定性」「可動性」とはどういこうこと?

まずは股関節を例に考えてみます。
股関節は、安定性・可動性の両方が必要となる関節です。

サッカーでボールを蹴る動きを想像してみてください。
右脚で蹴るとき、軸足となる左脚は安定性が必要になり、ボールを蹴る右脚は可動性が必要になる、というのはぼんやりイメージできますね。


↑サッカーのキックは関節の安定性と可動性の両方が必要

軸足となる左脚は、地面に杭を打つような役割です。
杭がグラグラしていると、自分の思ったように身体をコントロールできなくなります。

田んぼのように足元が悪いところでは、思い通りに身体を動かせませんよね。左脚は股関節が安定すればするほどいい、というわけです。

逆に、ボールを蹴る右脚はムチのような動きが必要です。ボールを蹴るときは、一度脚を後ろに引いて、その反動でボールを蹴り出します。


↑安定した左脚と大きく動く右脚で強い力を生む

後ろに引く距離が大きくなるほど、つまり股関節の可動性が大きくなるほど、ボールに伝わる力は増していきます。

股関節には両方の要素が必要だということが、ご理解いただけたと思います。

体幹トレーニングだけをやればいいのではない

では体幹トレーニングはどうでしょうか?

ちまたでよく見かける体幹トレーニングは、安定性をメインに考えられたものがほとんど。もちろん先述した股関節の安定性は高まります。

しかし、股関節には可動性も必要です。可動性の少ない股関節をさらに固めるようなトレーニングをしてしまうと、どうなるでしょうか? 

後ろに脚が引けない分、腰などを反らせて脚を後ろに引こうとします。これが腰痛の引き金になっていることもあるでしょう。


↑良かれと思ったトレーニングがけがのもとになるかも

以前、私がアメリカで勉強をしていた際、アメリカのプロサッカーチームのメディカルコーチをされている方と話す機会がありました。

当時、日本では体幹トレーニングがブームで、トレーニングには絶対に組み込まれているような時代でした。しかしそのコーチは「体幹トレーニンングばかりさせないでほしい」と言っていました。

今日の育成年代のトレーニングにおいても、『体幹』という言葉が一人歩きしているように感じてなりません。


↑体幹トレーニングの前に、やるべきことがある

身体が出来上がっているトップアスリートでさえこのような悩みがあるのに、身体がまだ未発達の子どもに『体幹、体幹』と言って鍛えさせるとどうなるでしょうか? トレーニングで股関節をさらに固くしてしまうかもしれません。

ジュニア期には、適切な可動性を獲得するようなトレーニングが必要です。適切な可動域を獲得してから体幹トレーニングをすることで、効果も上がりますし、ケガも減るでしょう。

ちなみに、可動域の出すぎ=関節が柔らかすぎるのも、パフォーマンスによっては不利になることがあります。そのときは安定性を高めるトレーニングが必要です。
まずは自分がどんな身体を持っているのかを理解しましょう。