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【Rock and Hammer】「ベスト・オブ・ベスト」スーパースターはどのようにして生まれるか?

こんにちは。ダイス・ヤマグチ(DiceYamaguchi)です。

先月NBA2015-2016のレギュラーシーズンが終了し、プレーオフ2016も中盤、カンファレンスファイナルが行われていますね。

今レギュラーシーズンを振り返ってみると、歴史に残る記録や出来事が例年以上に多かったように思えます。

その中でもぼくが特に印象に残っているのは、
・コービー・ブライアントの引退
・ゴールデンステイト・ウォリアーズのNBA 1シーズン勝率記録の更新
・サンアントニオ・スパーズのNBA 1シーズンホームゲーム連勝記録の更新
以上の3点でしょうか。少々スパーズに関してははひいき目があるかもしれません。(笑)

現在西カンファレンスはゴールデンステイト・ウォリアーズと"我が"サンアントニオ・スパーズを破った(悔しい!)オクラホマシティ・サンダー、東カンファレンスのクリーブランド・キャバリアーズとトロント・ラプターズがファイナル出場をかけて熱い戦いを繰り広げています。

どのチームが勝ち残り、NBAチャンピオンをなるのか見ものですね。

ベスト・オブ・ベスト。スーパースターはどのようにして生まれるか?


kobe jordan

世界中から集まったトップレベルのコーチと選手を揃える30チームの頂上に立つと言うことは並大抵のことではありません。選手、コーチ、サポーティングスタッフ、家族、皆が一丸となって戦い抜く必要があります。その中でもやはりスター選手の活躍は必要不可欠です。

2000年から2010年にかけて5度の優勝をした「ロサンゼルス・レイカーズ」にはコービー・ブライアント。昨シーズン優勝、そして今シーズン優勝候補のゴールデンステイト・ウォリアーズにはステフ・カリー。2シーズン前優勝のスパーズにはクワイ・レナード。

NBAのトップチームを引っ張る彼らがどのようにして今の地位を築いたのか、幾つかの事例と共に紹介していきたいと思います。

コービー・ブライアント

今シーズンの終わりと同時に、ここ20年間NBAを引っ張ってきた”ブラックマンバ(最凶の毒ヘビ)”ことコービー・ブライアントが引退しました。

”バスケットボールの神”、マイケル・ジョーダンと比較され続けながらNBAでの優勝回数は5回。ジョーダンの6回にわずか及ばずとも今シーズン引退を表明した会見では「出来る限りの事はやったから悔いはないよ。」と清々しい表情で話していました。

NBAで20年間プレーできるというのは本当にすごいことです。

世界中のエリートと言われる選手達が毎年NBAを目指してやってくる中で常にトッププレーヤーであり続けたコービー。70年ほどの歴史を持つNBAでも彼のような選手は手で数えられるほどしかいません。


Game Action Gallery Dec. 1

NBAドラフトでロサンゼルス・レイカーズがコービー・ブライアントという選手をピックしたというニュースが流れたのは1996年の夏。

ちょうど僕がマイケル・ジョーダンとスラムダンクの影響でバスケットボールに夢中だった頃でした。

「ものすごい高卒ルーキーが入ってきた。しかも”コービー”という名前は神戸牛好きの彼の父親がKOBEと名付けたのが理由らしい。」

日本人にとっても身近な存在となるのでは?というニュースを見たのを今でも鮮明に覚えています。

その時はさすがにここまでのキャリアを持つ選手になるとは思ってもいませんでした。現にルーキー時代の彼のプレーはかなり荒削りで、ここぞという時に3ポイントをエアボール連発していたりもしました。鳴り物入りでNBAに入ったコービーも、初めからスーパースターであったわけではないんですね。

スパーズとコービー

僕がスパーズに雇われたのはチームが4度目の優勝をした2006-07シーズン直後の夏でした。働き始めた2007-08シーズンのプレーオフ、西カンファレンス・ファイナルでチームはロサンゼルス・レイカーズに負け念願の2連続優勝を阻まれてしまいました。

レイカーズはその後ファイナルで負けを喫しリーグ準優勝となったものの、翌08-09シーズンと09-10シーズンで2年連続優勝を果たしていました。コービーは08年にシーズンMVP、そして09年、10年と連続でファイナルMVP。ルーキー時代の荒削りさを微塵も感じさせない、まさに完璧な選手となっていました。

ロサンゼルス・レイカーズとコービー・ブライアントはスパーズにとって優勝のためには決して避けられない存在。現在スパーズのエースとなったクワイ・レナードを獲得することになったのも、当時チームにはコービーを止められる選手がいなかったというのが大きな要因でした。


kobe bryant sanantonio spurs

そのため、チーム内でコービーの話題が持ち上がることは珍しくなくなりました。

シュート数の多さや給料の高さについてなど批判的な話、如何に彼を止められるのか、逆に彼のプレーをどうやって自分らのものにするかという選手間の話、彼の現役終盤にかかってのプレー時間の長さや怪我を見てコーチとして、アスレティック・トレーナーとしてどうすべきかの議論など、彼に関する話題は多岐に渡りました。

レイカーズとの試合の際には向こうのチームスタッフが「コービーはキツい人柄のイメージがあるかもしれないけど実は誠実で思いやりがある人なんだ」とか、「試合が終わってすぐ後夜中にも関わらず練習場でシュートを打ちに来るほど負けず嫌いで練習熱心な選手だ」という話を誇らしげに話してくれたこともありました。

コービーのプレゲームルーティーン(試合前ルーティーン)

先日にもコービーの有名な試合前のシューティングルーティーンについてかいてある記事がありました。

この記事によると、コービーは毎試合開始前4時間前に試合会場に足を運び、いつも決まったシューティングを行っていたようです。ちなみにサンアントニオ・スパーズの場合はルーキーで早くて試合開始2時間半前に会場入りだったので、いかに彼が早くからシューティングを始めていたのかがわかります。

コービーがシューティングを行う時間帯は、コート上には観客も誰もほとんどいない状態。2万人の観客を収容できるアリーナ内はシーンと静まり返り、コービーが操るボールとバスケットシューズがコートを擦れる音しか聞こえない。そんな時間を彼は神聖だと言い、試合に気持ちを集中させるためにすごく大切にしていたそうです。


Kobe Bryant's shooting is part perspiration, all preparation

シューティングルーティーンでは身体慣らしとしてゴール下での簡単なシュートを15から20本ずつ左右それぞれの手で打った後、中距離(ゴールから5mほどの位置)まで離れてベースライン(エンドライン)、ウィング、フリースローの位置から15から20本ずつ。

その後ゆっくりと気がすむまでフリースローを打ち、3ポイントを5つのスポットから20本ずつ。そして試合で行うような”パンプフェイク、ジャブ、パンプフェイク、ジャブ、クロスオーバーからのドリブル-プルアップシュート”という一連の動作を何度も何度も繰り返し、およそ30分ほどで250本くらい。休養日でもこのルーティーンを崩すさず、本数を増やして合計500から1000本ほどを毎日打っていたようです。


コトバンク

コービーのトレーニング習慣

コービーのような選手に対してコーチ陣は”He has good work ethics”と称賛する事があります。この場合”work ethics”は「トレーニングの習慣」や「トレーニングに対する姿勢」として訳するのが一番しっくりくるかと思います。”彼のトレーニング習慣は素晴らしい”と。

トレーニング習慣というのはプロで生き残っていくために非常に大切な要素です。自分の強み、弱みを把握し、目標に向かってトレーニングを続けられる能力がなければ簡単に他の才能のある選手に自分の座を追い抜かれてしまうのがプロの厳しい現状。

仮にドラフトで1位として選ばれた選手であってもNBAで活躍し続けられる保証はありません。実際にコービーは1996年のドラフトで13位、ステフ・カリーは2009年に7位、クワイ・レナードは2011年に15位で指名を受けており、NBA入団時にトップの評価を受けていたわけではないのです。

コービーも常に目標を持ち、20年間自分を磨き上げてリーグを代表する選手となっていったことが想像できますね。

では、彼の目標は何だったのでしょうか?

もしかすると周りが比較していたのと同様彼にとってもマイケル・ジョーダンが目標とする存在だったのかもしれません。YouTubeで2人のそっくりなプレーを比較してあるものを見ると意外と「そうなのかも」と思えます。

Kobe Bryant vs Michael Jordan - Identical Plays: The Last Dance (Part III)

次回は他の選手の”Work Ethics”について

次回は今回話にも挙がったゴールデンステイトのステフ・カリーとサンアントニオ・スパーズのクワイ・レナードのWork Ethicsに注目してみようと思います。

それではまた!

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