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「補欠キャプテン」は「召使い」になれ!?【新キャプテン育成塾vol.6】

こんにちは。スポーツメンタルトレーニング指導士の河津です。

新しい年度になり、高校や大学の部活動、プロやアマのスポーツチーム、はたまた会社のプロジェクトチームなど、新チームがどんどん出来てくる時期です。
チームというものを考えたとき、大事な要素として、リーダー(≒リーダーシップ)が挙げられると思います。

新チームのリーダーとして指名された方たちは
「チーム内でどのように振舞えばいいのだろうか…?」
「厳しくした方が良いのだろうか…?」
「優しくした方が良いのだろうか…?」
と大いに悩んでいることだと思います。

バットを持って練習風景を見る野球選手の後ろ姿

リーダーに選ばれる人のイメージとして「専門分野に対する高い知識や能力を持っている人」というのが頭に浮かぶかと思います。

しかし「そんなに専門分野の能力や知識があるわけでもないんだけどな~」という人がリーダーに選ばれることも往々にしてありますよね。

スポーツチームでいうなら「野球そんなにうまくないのにキャプテンに抜擢されちゃった・・・」など、いわゆる「補欠キャプテン」なんて言われるキャプテンも意外に多くいると思います。

今回は、そんな補欠キャプテンになった方に特に読んでいただきたい記事でもあります。

▼前回記事はこちら

リーダーは一体誰が決めるのか?サーバントリーダーシップ

リーダーシップの理論はたくさんありますが、今回は「サーバントリーダーシップ論」というものを紹介したいと思います。

あまり耳慣れない理論ですよね?いったいどんな理論なのでしょうか?ここでほんとにザックリと紹介したいと思います。

サーバントリーダーシップ論とは

サーバントリーダーシップ論の根底には、
①「リーダーを決めるのはフォロワーである」ということ
②「リーダーこそみんなに尽くす人(サーバント、日本語訳すると「召使い」)でなければならない」という考え方があります。

サーバント(召使い)

①の「リーダーを決めるのはフォロワーである」というのはなんとなく感覚でもわかりそうですよね。

監督に「お前がキャプテンだ!」と言われたから、キャプテンという「役職」につくことにはなりますが、実際にチームの他のメンバー(フォロワーといいます)に「あいつはこのチームのキャプテンとして認められる!」と思われないと誰もついてきてくれません。

「リーダーを決めるのはフォロワーである」とは、言い換えれば「フォロワーに認められてこそキャプテンとしての力を発揮できる」ということです。

②「リーダーこそみんなに尽くす人でなければならない」について、この言葉だけを見ると勘違いしやすいのですが、「フォロワーに媚を売ってなんでも言うとおりにする」ということでは決してありません。

あくまで自分のビジョンや使命感を明確に持ち、それを達成するために自ら進んでサーバント(召使い)に徹するということです。だからこそフォロワーが認めるわけですね。

どのような人が認められやすい?

では、具体的にはどのようなことをするとフォロワーが認めてくれるのでしょうか?

最近テレビで、こんな話が紹介されていました。

今話題の実業家、前田裕二さん ( https://twitter.com/UGMD ) は小学校6年生の頃、路上でギターの弾き語りをしていたのですが、お客さんにある曲をリクエストされたそうです。
その曲を知らなかった前田少年は「一週間ください!練習してきます」といって、一週間後に路上で約束通り練習してきたその歌を披露したらなんと一万円もの投げ銭をもらい、さらにそのお客さんはその後も足しげく通ってくれたそうです。
この時に前田少年は「人は自分のために時間をかけて頑張ってくれたことに感動するんだなあ」と思ったそうです。

少し打算的で、いやらしく感じるかもしれませんが、「この人は、私のためにこんなにも時間を費やして努力してくれた!労力を割いてくれた!」と思った時に人は心から感動するものです。

太字の部分がすごく大事です。そこに能力はありません。大事なことは「私(たち)のために」、「時間、努力、労力」を使うということです。

補欠キャプテンが持つべき心構え

では、サーバントリーダーシップ論を踏まえて、補欠キャプテンが持つべき心構えというものを考えていきたいと思います。

1)所属するチームをどうしたいのかという明確な目標、ビジョンを持つ

逆光の中道に立つ男性

これは、何もキャプテンに限ったことではありませんが、キャプテンこそ誰よりも明確にビジョンを持つべき存在ではないでしょうか?

レギュラーじゃないから、試合に出ないからといったことは関係ありません。まずは自分のチームの目指すべき姿を明確に持ちましょう。

2)明確な目標、ビジョンを持った上で、自分がチームのためにできること、自分のチーム内での使命を考える

補欠であるがゆえに「自分にはチームのためにできることはない」とネガティブに考えてしまうことがあるかもしれません。

全くもってそんなことはありません。

なぜなら、試合の勝敗を決める要因は「その瞬間に試合に出ている選手だけではない」からです。

アルプススタンドで応援する高校球児

「日頃の練習の効率」「選手間のコミュニケーション」「練習環境が整備されているか」「試合での声掛けや応援」など、試合に影響を及ぼす要因は多岐にわたります。

試合に出なくてもチームのためにできることは山ほどあるのです。

3)チームのために心から行動する

最も大事なのは、上記1)2)を踏まえて実際に行動をすることです。

グラウンド整備をする野球選手

いくら心の中で強い思いを抱いていても、人の目に触れるのは行動だけです。

自分の行動を見せることでしか、フォロワーに伝わることはありません。勇気をもって行動しましょう。

4)1人だけでもいいので、まずは理解者を作ること

とはいえ、補欠キャプテンがフォロワーに認めてもらえるようになるには、普通より時間がかかることもあるかもしれません。

「チームメイトから認められない」「自分自身がプレーではチームに貢献できない」状況が続くと、精神的に苦しくなってしまう時期が必ず訪れるとおもいます。

1人で考えすぎず、自分の近くに1人は、自分の立場や思いをわかってくれる人がいるとより良いと思います。

子供のバスケットボール選手を励ます男性

今回は以上になりますが、この話は、「補欠キャプテンはレギュラー入りをあきらめて裏方に徹しなさい!」と勧めるものではありませんのであしからず・・・

「新キャプテン育成塾」次回記事は5月上旬公開予定です。お楽しみに!

参考文献

中村久人(2011)リーダーシップ発現のプロセスとサーバントリーダーシップ論の展開、 経営力創生研究、7:71-82