close

無料会員登録

MUSTERに会員登録すると、あなたに合わせたコンテンツが
自動的に配信され、日々のスポーツに関する悩みを専門家に相談できます。

利用開始をもって《利用規約》
《プライバシーポリシー》
同意したものとみなします。

close

ログイン

パスワードを忘れた方はこちら

専門家がこたえる
スポーツメディア

MENU

プロテインの害「腎臓に負担がかかる」は本当か?【専門家が解説】

皆さん、こんにちは。パーソナルトレーナー兼管理栄養士として活動している吉村俊亮です。

今回は「プロテイン(たんぱく質)は有害なのか」について書いていきたいと思います。

プロテインと言われると、粉末や錠剤のサプリメントを思い浮かべる方も多いかと思いますが、プロテインとは日本語で「たんぱく質」を意味しています。

01_たんぱく質を多く含む食材
プロテインは本来「たんぱく質」を指す

今回の記事では、粉末や錠剤のいわゆるプロテインのことを「プロテインサプリメント」と書いていますので、ごっちゃにならないように読み進めて頂けると幸いです。

スポーツ選手にとってたんぱく質はとても大切な栄養素であり、身体作りや免疫などを考えても無くてはならないものです。

世間一般でもプロテインサプリメントが出回っており、ジュニア~シニアまで幅広い年齢層に普及し、誰もが手軽にたんぱく質を摂取できる環境になってきています。

また、スポーツ選手以外にも体の美しさを競うフィジークやボディビルなどを行う人が増え、メディアでもそのような方々が取り上げられる機会も多くなったため、より一層プロテインサプリメントへの注目度が増してきているように感じます。

02_プロテインを飲む男性
スポーツサプリメントとして定着したプロテイン

しかし、きちんとした知識を持ったうえでプロテインサプリメントを摂取しなければ、体作りどころか体脂肪の増加や、腎臓に負担がかかり「腎疾患」などのリスクを上げてしまうことにも繋がります。

たんぱく質とは

たんぱく質は「9種類の必須アミノ酸」と「11種類の非必須アミノ酸」の計20種類のアミノ酸から構成されています。

必須アミノ酸とは、生体内で作られないもしくは作られるが合成量が少ないアミノ酸のことを指し、食物から必ず摂らなければいけないアミノ酸です。

非必須アミノ酸は、必須アミノ酸から合成されるアミノ酸で、生体内で合成されるアミノ酸を指します。

たんぱく質の体内での役割

たんぱく質は、私たちの体内で重要な役割を担っています。大きく分けると下記の3つに分類できます。

①機能的役割
②構造的役割
③貯蔵の役割

①の機能的役割は、体内で起こる様々な化学反応の反応速度を速める酵素の役割や、栄養素、酸素を輸送する役割、生理機能の調整を行う役割、生体防御の役割があります。

②の構造的役割は、筋肉や骨、髪、爪などを構成する役割や、筋肉の収縮や細胞の運動を行う収縮・運動の役割があります。

③の貯蔵の役割は、アミノ酸や鉄を貯蔵する役割になります。
このようにたんぱく質は体内で多くの役割を担っている重要な栄養素なのです。

たんぱく質の代謝

たんぱく質の代謝に関わる臓器は、主に「筋肉」「肝臓」「腎臓」の3つになります。

「筋肉」は、たんぱく質を合成・分解することによって、血漿中のアミノ酸量の調節に大きく関わっています。

また、2つ目の「肝臓」は、体内でのたんぱく質の合成・分解において中心となる臓器です。その特徴は、血漿中に含まれるたんぱく質およびアミノ酸の量の調節、糖新生(糖ではないものから糖を作ること)によるアミノ酸からのグルコースの合成などがあります。

最後に、今回のテーマにもなっている「腎臓」です。
腎臓は、尿素やクレアチニンなどの血液中の老廃物を尿中に排泄させる働きをすることから、たんぱく質を過剰に摂取すると腎臓に負担がかかり、腎機能の低下を招くことがあります。

腎臓の役割

腎臓は全身を流れる血液に含まれている余分な水分や老廃物を濾過して、体外に排出する役目を担っています。つまり、フィルターの役割をしているということです。
03_腎臓の役割

濾過された血液は再度心臓に戻り、全身をめぐります。血液から取り除かれた余分な水分や老廃物は尿の素である原尿として膀胱へと送られます。その過程で原尿中に含まれている体に必要な物質が再吸収され、残ったものが尿として膀胱に溜まり、体外へ排出されます。

腎臓の機能が悪くなると、濾過をする能力が下がり、体に必要なたんぱく質などの物質まで漏れ出てしまったり、逆に余分な水分が排出できずにむくんでしまったり、体外に排出されるはずだった老廃物が体に溜まってしまい、体に害を及ぼすようになってしまいます。

なぜたんぱく質が腎臓に負担をかけるのか

では、なぜたんぱく質の過剰摂取が腎臓に負担をかけてしまうのでしょうか?

それは栄養素が代謝される過程でできる老廃物が原因となっています。

老廃物の素になっている栄養素は五大栄養素と呼ばれる糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルと水分になります。

ビタミン・ミネラル・水分は摂取量に応じて体外に排出されます。
糖質・脂質は体内で代謝されて水と二酸化炭素になり、体外に排出されます。

たんぱく質は、糖質・脂質同様に体内で代謝されて水と二酸化炭素になりますが、それに加えて尿素窒素・クレアチニン・尿酸などになり、体外に排出されます。

全ての栄養素が腎臓で濾過される老廃物や水に代謝されますが、たんぱく質は他の栄養素に比べて代謝されて作られる老廃物が多くなります。
これが腎臓に負担をかけてしまいます。

プロテインの適正量

腎臓に過度な負担をかけないためには、たんぱく質の過剰摂取を避けることが大切になります。
目安は下記になります。

目的⇒体重1kgあたりのたんぱく質摂取量

  • スポーツ愛好者⇒0.8~1g程度
  • 筋力トレーニング(維持期)⇒1.2~1.4g程度
  • 筋力トレーニング(増量期)⇒1.6~1.7g程度
  • 持久性トレーニング⇒1.2~1.4g程度

また、1日の総たんぱく質摂取量が体重1kgあたり1.6g以上ある場合、除脂肪体重(脂肪量を除いた分の体重)に対するプロテインサプリメントの効果は頭打ちになることが明らかにされています。

まとめ

たんぱく質が体にとって大切だからと言って摂り過ぎてしまうと、体にはデメリットが大きくなってしまいます。

大切なのは、現状のたんぱく質の摂取量をきちんと把握し、現在の年齢や目的などの条件を考慮して「今よりも本当にたんぱく質が必要なのか」をしっかりと考えることです。

しかし、自分が今どれだけの栄養素をどれくらい摂っているのかを把握することは非常に難しいことですので、お近くの管理栄養士に相談していただけると現在の自分の状況がはっきりとしてくるかと思います。

まずは現状を把握して、より安全に質の高いトレーニング効果を得られるようにスタートラインに立っていただきたいです。

▼「プロテイン」に関するおすすめの記事はこちら